2024年12月5日木曜日

素晴らしい音の世界

ヴォルフガング・ダヴィッドさんと梯剛之さんのデュオ ・リサイタル

東京文化会館小ホールにて

毎回聞かせていただいているが、今回は圧巻のステージだった。最初から最後まで息のピッタリあった素晴らしいアンサンブル、ダヴィッドさんのウイーン魂が炸裂。今にもヴァイオリンを弾きながら踊りだすのではないか、いや、実際踊っていたけれど喜びに溢れた演奏で会場中の人々の心を捉えて離さない。梯さんはソロコンサートもよく聞かせていただくけれど、今回もまた磨き抜かれた音色を堪能した。

プログラム 

 モーツァルト;ソナタK.378

 ディートリッヒ/シューマン/ブラームス;FEAソナタ 

 私はこの曲を初めて聴いたけれど、周りの人たちも聽いたことがないと言っていたので、自分がすごく無知と言うわけではないと安心した。

FEAというのはドイツ語の Frei aber einsam (自由にしかし孤独に)の頭文字をとったものだそうで、この作品を献呈された19世紀の大ヴァイオリニストのヨアヒムの口癖だったという。ブラームスのヴァイオリン協奏曲を初演するほど親交の深かったヨアヒムが仲を取り持ち、ブラームスは初めてシューマン家を訪れた。シューマンはブラームスの才能を高く評価し、ヨアヒムのためにシューマン自身とブラームスの弟子のアルベルト・ディートリッヒ、そしてブラームスの3人の合作によるソナタの作曲を提案した。という経緯がプログラムにかかれている。

私は初めて聴いたので最初の音で「あ、ブラームスだ」と思ったのは間違いで、彼のお弟子さんのディートリッヒが第1楽章を、2・3楽章はシューマンが、そして4楽章はブラームスが作曲した。名前を伏せていたけれどヨアヒムはすぐにどの楽章が誰の作品か当てたという。初演のピアノはクララ・シューマンが弾いたそうで、夢のようなお話し。彼らの演奏を聴きたかったなあ。随所にFAE(ファ・ラ・ミ)の音が用いられている。

初めて聞いたけれど本当に素敵な曲だった。なぜこの曲は頻繁に演奏されないのだろうか?早速楽譜を探そう。作曲家同士の親交は聞くだけでワクワクする。当時の作曲家同士は、私が思っているよりもずっとひんぱんに交際していたらしい。お互いに刺激を得て、作曲技術を切磋琢磨したのだろう。

次は シューベルト:ピアノとヴァイオリンのためのロンド

 バルトーク;ルーマニア民族舞曲

 クライスラー;ウイーン風l狂想的幻想曲  ここまで来るとダヴィッドさんのお家芸、彼も楽器も弓も梯さんも客席も踊る踊る!割れんばかりの拍手でコンサートが終了した。

帰りがけにマネージメントオフィスのスタッフが「彼らは昨日、石川県の白山から帰ってきたばかりなんですよ」え、白山?私が素晴らしいパワーを貰ったあの勝山市の平泉寺に近いではないか。道理ですごい迫力だと思った。

私も今迄で一番つらい時期に福井県の勝山市に行った後、ジグゾーパズルのピースが適所にピタリとハマるように問題が解決し始めた不思議な体験をした。あのへん全体が霊的な雰囲気を漂わせている。北陸はすごい!

パワースポットって本当にあるのだと思った。

コンサートからの帰り道、一緒に帰る電車の中でも友人とニコニコが止まらない。「なんだか体がホカホカするわね」「そうねえ」








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