2023年2月2日木曜日

準備万端

荷物を持ち運ぶときのためにキャリーバッグ を特大、大、中、小と揃えてある。1番小さいのは旅行一泊用、次の大きさは3日くらいの旅行用、大きいものは1週間用、海外や長期間の旅行は特大のもの。小さいサイズは焦げ茶にパイピングが明るいグリーン、色が気にって買ったサムソナイト製のものでコンサートのときにも楽譜、化粧品やドレス、ステージ用靴などを入れるのにちょうどよい。そのキャリーバッグの取っ手が壊れてとっても困っている。近所のカバン修理を扱う店では修理できなのでサムソナイトに修理に出すしかないらしい。いつもなら新しいものに買い替えるのに躊躇しないけれど、大のお気に入りなので捨てかねている。多分修理代金も新しいものを買うのと同じくらいかかるのかも。

それで以前買った少し大きめのリュックサックを使うことにした。ガサゴソと押入れをかき回すと出てきた。開けてみると?一番上にトイレットペーパーが入っている。下の方を探るとビスケット、下着、タオルやペットボトル。これは防災グッズを入れてあったのだ。珍しく危機感を抱いて私が用意したものらしい。らしいというのは自分では全く記憶になくある日突然衝動に駆られて用意したものらしい。馬鹿ですね。これがいざという時に役立つとは思えない。これをやっただけ時間の無駄だった。

なぜなら逃げるときにはまずヴァイオリンと猫を両脇に抱える。それだけでも歩けないのに背中にリュックサック、しかも入れたことすら忘れているものを探し出して、その探す間に時間切れでお陀仏になってしまう。こんな無駄なことをしているのでなにを入れたか調べたら、なくなったと思っていたハンカチや下着が入っていた。普通の人ならこれは役に立つ。けれど私の場合は本当に役に立たないのは目に見えている。

普通の人たちは本当にこういうものが役に立つのだろうか。

話はかわるけど、最近メガネの度が合わなくて困っていた。特に楽譜や本を読む時に大変不自由をしていたのでメガネ店へ行った。若い女性が対応してくれた。視力検査や乱視の度合いなど数種類の検査が終わって店員さんははてな?状態。私がこの眼鏡を作った当時の状態と今の状態はほとんど変わりないそうなのだ。特に以前作ったときに少し度を上げてほしいと私が言ったらしく、やや強めに作ってあったので今現在でも大丈夫なはず。少し曇っていますね。店員さんがメガネ拭きできれいにしてくれたら、あら、よく見えるわ。まあ、嫌だ。汚れていたのね。店員さんが可愛らしい笑顔で、はい、そのようですね。二人で笑った。本当に面目ない。

平日の昼下がり、近所のショッピングセンターに新しいメガネを作ろうと意気込んで行ったのに肩透かしをくらって拍子抜けした。このまま帰るのも口惜しいから台湾茶を飲ませるカフェで、黒糖入のウーロン茶を飲んで行こうと思った。カフェの若い女性は初めて台湾茶を飲む私に色々説明してくれる。その子も穏やか、お茶を運んでくれた男性も穏やか。こんなご時世になんでこんなに優しい表情ができるのかしら。

プーチンという戯け者一人が始めて世界中が巻き込まれてひどいことになっている。地球の温暖化で地球は大災害に見舞われている。日本の若者は将来背負わされる借金の額が大変なことになっているのに、なんでこんなに優しくしてくれるのかしら。以前時間帯が悪かったらしく超満員の電車に乗ってしまったことがあった。押されて座っている女性の目の前に立ってしまった。鼻を突き合わせるほどの距離でその若い女性が私に言った。「お座りになって下さい」でも全く身動きできない状態でどうやっても席は替われない。私は「ありがとう、でもあなた立つこともできないでしょう?私は大丈夫よ、このままで。いつもこんなに混んだ電車に乗っているの?大変ねえ」ニコニコと会話して終点で挨拶をして別れた。その日一日なんだか嬉しい。日本の若者は優しい。こんなひどい電車に毎日乗っていてもひとのことを労れる。

経済に疏い私ですら物価の上昇はジリジリと感じられるようになってきた。初めのうちは小麦粉が値上げ?それなら米粉を使おう。米粉には小麦粉にない良さがあるし・・なんて。でも経済の影響はお互いにがんじがらめになっていて、一つ値上がりすれば多方面に影響するのは当たり前。最近プーチン大統領のニュースは久しく聞かれないけれど、もし戦争が終わったとしても当分世の中が平静になることは難しい。値上げされたものが値下げになるのには時間がかかる。あるいは物価はそのまま据え置きとなって少ない年金と高い税金に苦しむ人はあとを絶たないとおもう。

以前階段が錆びついたような古いアパートの前を通りかかったことがあった。私よりもかなり年上と思われる女性が階段の上からゴミ袋を投げ捨てている。「なにをしているの」と声をかけると「今日はゴミの日だから」という。本当は収集日ではないのに。でも曲がった腰で大きな袋を何個も出している姿を見かねて手伝うことにした。持ってみると異常に軽い。中を見ると全部インスタントラーメンやカップ麺の殻。それを見て胸が詰まる思いがした。この人は毎日これしか食べていないのだ。手伝ったからには捨ててあげないといけないから、当日収集日のゴミ捨て場を探して捨ててきた。

私も猫の餌代に苦しんでいる。うちの猫がある年から食欲をなくし、もう天国へ行くと思ったけれど、必死で介護した結果今はすっかり元気を取り戻した。それはそれで嬉しいけれど、介護食の高いことと言ったら人の食事よりずっと高くつくのだ。しかも気ままだから食べたくないとその場で食べない。少しでも時間経つともうそっぽを向く。私は猫よりも下だと最近つくずく思う。



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