2024年10月6日日曜日

野良の覚醒

昨夜、札幌から帰宅した。

 車が我が家の駐車場に入っていくと、野良が飛び出してきた。欣喜雀躍、狂喜乱舞、その後はしがみついてきて噛まれた。どうやら彼女の喜びの表現は噛むことにあるらしい。毛並みはつやつやしているし、お腹も空いていないようだけど、愛情に飢えていたらしい。多分地域猫用の餌場があってお腹だけは満たされるようだ。出かける前に近所の猫好きの家に挨拶に行ったのが功を奏していたのかもしれない。

家に入ったらもうベッタリと離れない。私の膝によじ登り、顔を胸に埋めてくる。こんなにうれしがられてまあ、どうしましょう。感情の激しいのんちゃんは感情がたかぶると噛む癖がある。爪を立ててくるのも困りもの。かなりポカポカと私に打たれても、なお噛み噛みが収まらない。「寂しかったの。辛かったの」と訴えかける。野良のときにはかけてもらえなかった優しさを知ってしまった猫は、私の留守の喪失感が半端なかったようだ。

落ち着いたのは次の日の朝、夜通し私のそばで眠り、やっと安心したようだった。可哀想に、どれほどの苦労を経験してきたのだろうか。気力も知恵も猫の世界では高水準にいるけれど、愛情には飢えていたらしい。今日は小雨模様で友猫たちも外出を控えているらしく、ほとんど外出をしない。被害者は私、ずっと膝をよじ登ってくる猫の爪が痛くて泣きたくなった。

コチャがいなくなって自分だけで私を独占できるのが嬉しいらしく、だんだん飼い猫の顔つきになってきた。

北軽井沢にのんちゃんの部屋ができる。野良の習性が直らずどうしても表に行きたがる。けれど森には野生動物がいっぱい。まだ熊には遭遇したことはないけれど、私がここに住みはじめるようになった頃までは「熊出没注意」の看板があったから、以前は出たのだろう。お化けもいるそうだけれど私はまだ遭遇したことがない。人っ子一人いない寂しい森にいると、お化けくらいいたほうが賑やかで良いと思うときもある。

別荘地の管理事務所のそばにピザのお店があって、そこのマスターが木工細工なども作ってくれる。お願いしたらすごく立派な猫小屋の設計図を持ってきた。しかしうちの野良には立派すぎるからもっと簡素にとお願いした。ゴミ集積場にあるあんなような簡単なネットを張ったものでいいのよというと何回か書き直して来た。

以前から表札を作ってほしいと何回も頼んでいるのに、いつも「今年中にはなんとか」と言いながらもう3年も経っている。やっと本当に作る気になったので、今度は本当にできるらしい。家の玄関脇にある掃き出し口を利用して、そこを猫用のドアにして室内とつなげる。外に出ると網が張ってある。地面は簀の子をおいて足が直接地面に触れないように、半分は砂を敷いてトイレに、掃除は手前の網が開く様になっていて、人間がそこから入って掃除をすることができる。

のんちゃんは今やもう我が家の一人娘。













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