コチャは今頃虹の橋をわたっているかもしれない。今日の午後5時ころ、命の火が消えました。
2001年というから今から23年前に不妊手術を受けている。生まれたのが少なくともその半年から一年、あるいはそれ以上前かもしれないからだいたい23歳~24歳で、長寿がめでたいかといえば疑問だらけ。おむつを付けて寝転がっているコチャは可愛いいけれど、本人は苦しみとの戦いだったかもしれない。
一昨日、仕事で少し長めの外出をした。長い猛暑の夏が明けてようやく秋の気配がした日だった。それでも暑さはまだまだといったところ。出かけるまで冷房をつけて出るか消して出るか迷っていた。けれどコチャの寝ているサークルにシーツを被せれば寒くはないと判断して冷房をつけたままにした。7時間後、帰宅したとき少し冷えたかなと思ったけれど、シーツを剥がすと反応があって口をもぐもぐする。これはお腹が空いたときの催促の合図なので。
それでおむつを取り替えるとかなりの量のおもらしがあって、これではお腹が冷えてしまったかもしれない。でも餌を目の前に置くと早速食べにかかった。良かった、食欲があるなら大丈夫とその場を離れて10分くらい経った頃もう一度見に行くと、お皿の餌に顔を突っ込んで動かない。あわてて首を持ち上げて餌を見せるとまた食べ始めた。
しかしそこまでだった。それ以上は食べられないとみたので餌は片付けた。水分補給のため水を強制的に飲ませていたけれど、いつも飲み込む量とは明らかに違う。途中で喉をつまらせむせてしまう。窒息の危険があるのでいつもの半分くらいしかのませなかった。あいにく連休で病院は休み。
それでも夜中に餌と水を与えるとわずかではあったけれど、飲食してくれた。寒いといけないと思い行火を出してタオルの下に入れた。そのせいかよく眠ってくれた。今朝サークルにかけてあったシーツをめくってみると、明らかになにか変。声をかけても返事がない。いつもならお腹が空いたと餌の催促をするのに。
私はこれはもう限界なのだと悟らされた。全く同じ姿勢でいるからもう逝ってしまったのかと思ったら私の声にかすかに反応する。良かった、明日一番で病院へ行こう。お昼ころ何回か普通の声で鳴いたので私が返事をしたら安心したように大人しくなった。しかし午後4時ころ声を掛けるとわずかに耳をうごかしたのに、その1時間後には全く反応しなくなってしまった。
ほんの僅かな気温の差でも、彼女にとっては体力を奪われる大変な影響だったらしい。悔やまれるのは昨日冷房をかけて出かけたこと。熱中症を心配したことが裏目になった。閉店間際のスーパーで菊の花を買った。骨と皮だけになった遺体は軽くて小さな箱にすっぽりと収まった。コチャ、長い間他の猫が邪魔で、やっと私を独占することができたと思ったら又野良猫を家に入れてごめんね。
猫嫌いの人間大好きなコチャ、数年前まで生きていたモヤという猫だけとは仲良しだった。モヤは賢く心優しい猫だった。コチャみたいな自分の考えを押し通す猫にはうってつけの。今頃虹の橋の向こう側からコチャを迎えに来たモヤと、二人並んであちらに歩いていく姿を想像する。
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