2024年9月30日月曜日

かわいそうなのんちゃん

 元野良猫のんちゃんは不幸な前半生が原因でなかなか人になれない。私が駐車場で彼女をだっこしていたら「あらっ!この子抱っこできるの?私は撫でることもできないのに」といって驚いていた人がいた。ちょっと優越感。私だって一朝一夕に抱っこさせてもらえたわけではなく、長年の信頼関係の末やっとこさ触れることができたのだった。

今はベッタリと抱っこをせがんでくる。姉との北海道旅行は嬉しいけれど、のんちゃんの世話係がいなくなってしまう。甥に餌やりだけは頼んだけれど、心配でならない。他の家に行っていじめられないかしら、とかなんとか。寂しがって私を呼ぶ声が聞こえそう。でも彼女は筋金入りの野良だったから、今回ものりきれるでしょう。

姉はのりこという名前なので若い頃はのんちゃんと呼ばれた。北軽井沢の家の前の持主の田畑純子さんはなぜかノンちゃんと呼ばれていた。これは「のんちゃん雲に乗る」の主人公由来のニックネームらしい。そして野良は「のら」の、のんちゃん。そして「古典」のコンサートを毎回聴いてくださるお客様の中にも典子さんがいらっしゃる。私の周りには3人ののんちゃんと一匹ののんちゃん。

その中で唯一人間でないのんちゃんは前半生はかわいそうだったけれど、後半は幸せであってほしい。いまだにビクビクしながら生きているので、どれほどの辛酸を嘗めてきたかがわかる。それなのに放浪癖のある飼い主は彼女を残して、とっとと北海道に行ってしまう。

やっと自由な時間がとれると思っていたけれど、今月はシーズンとはいえコンサートを聽く予定が目白押し。結局北軽井沢の滞在は少なくなる。コンサートの標準を軽井沢の大賀ホールにあてるほうがよさそうで。私自身も、もし演奏を再開することがあれば軽井沢でと思う。実に響きの良いとても素晴らしいホールなので。地の利はない。音楽家仲間たちとの接点は少なくなろうし、今まで聞いてくださった方たちとも疎遠になるかもしれない。

最初はパラパラの客席、でも回を重ねるごとに増えるとするなら言葉に例えると「怖いもの見たさ」アハハ、なんか残念だなあ。








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