湘南在住のM子さんからお誘いがあって、江の島にイリュミネーションを見に行くことになった。
彼女と私は仕事仲間、猫つながり、漫才のコンビ?体型は細長のM子さん、樽型の私とひどく対照的ながら共通点はたくさんある。一番の共通点は2人で組むと物事がただでは済まないということ。
今年6月、M子さんの誕生日のお祝いをしようと中華街に出かけた。その日は雨の予報であったけれど決行することにした。家を出たときにはまだ軽く降っているだけだったけれど、中華街の駅に到着した頃には猛烈な降りとなった。駅で待ち合わせならそこで予定変更したのだが、店を予約してあったので店で合流といことで仕方なく歩き始めた。それはもう道を歩くというより川をわたるといったほうが良いほどの状況だった。
ようやく店にたどり着くき「本当に私達って性格激しいから」とかなんとか云いながら美味しい食事を堪能して、再び猛烈な雨の中、カフェを探して飛び込んだ。しばらくするとようやく雨脚は弱まって来たので帰路についた。せっかくの誕生日祝がこれでは悲しいけれど、思い出に残る記念日とはなった。
あるときはイグノーベル賞の展示会に後楽園まで二人ででかけた。月面歩行を体験できる装置を開発したとして受賞した器具の展示場所まで来た。上からハーネスのようなものがぶら下がっていて、それを身につけるとちょうどつま先が地面に届くほどの高さに足が浮く。それをつけて移動すると月面での無重力状態の感覚を味わえるというわけ。
体格の基準があって、私は残念なことに身長が低すぎてつま先が地面に届かない。M子さんは体重がかるすぎて装置がぶらさがっているワイヤーが撓まない。ふたりとも失格となってしまった。発明家?らしき人がひどく気の毒そうにしていたけれど、規格外の人間ということで全くもって我々らしい結果となってしまった。
そして江の島でイリュミネーションを見ない?とM子さんのお誘いがあったのでもちろん快諾したものの嫌な予感があったのも否めない。またなにか?
昼過ぎコンビニで待ち合わせた。そこからは江の島まではたいそう近いので期待にワクワクしながら車を走らせる。よくテレビなどで放送される江の島入口の橋をわたって駐車場へ。ウィークデイの昼過ぎなので混雑はなく、車を停めて歩き出す。ここの神社は弁天様だそうで私達芸能に携わる者はお力添えを賜りたく拝礼することに。これが今年の初詣であることに気がついた。
お正月は大抵志賀高原スキー場からの帰り道、長野で善光寺にお参りすることが多かったから、暖かい初詣は珍しい。海を見るとかなり白波がたっているので風の強さがわかる。拝殿で手を合わせ、何もお願いが思い浮かばないので、ここまで無事に生きられてよかったとの感謝のみ。そこからは長い階段が上に伸びている。
最近膝も随分良くなったので登るのは構わないけれど、下りのことを考えるとしんどい気持ちになる。しかも上りだけエスカレーターがあって楽、下りのほうが私にとってはきついのだ。下りもついでに作ってくれればよかったのにと恨めしい。長いエスカレーターは改札機にチケットをかざして通る。最初の改札口を通ろうとしたら機械が反応しない。なぜだ?すると係の人が「それ、駐車券です」
あらま、毎度おなじみのボケ!一度やったら二度としないという人ではないので、二度三度性懲りもなく繰り返す。人間が文明社会に適応していないらしい。頂上のカ゚フェで腹ごしらえ。まだ日は高くイリュミネーションは木々に巻き付くワイヤーや電球が見えている。その頃になると風はいよいよ強く、吹きすさぶようになってきた。この二人の組み合わせではまだまだ強くなるに違いない。
きれいな海と山を見て日没を待つ。赤々と山に沈むおひさまを眺めてカフェを出ると猛烈な冷たい風に襲われた。ところどころ電飾がきらめき始め開始時間にカウントダウンで一斉に灯火がついた。薄紫のトンネルには藤の花のように灯火がきらめく。それを抜けて様々な場所にチューリップの花と電飾と、夢の中にいるようだ。相変わらず冷たい風が吹きすさぶ。下る階段は狭く急で怖い。やっと階段が終わったとき急に風がやんだ。
海風が山で遮られたのかと思ったけれど、そうでない場所に行っても風は明らかに弱くなっている。さては我々二人を狙っての所業であるか。風の神さま出てらっしゃい!デコピンしてあげるから。
やはりただではすまなかった。嵐を呼ぶ二人の女、最悪の組み合わせ。
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