2025年4月12日土曜日

運がいいのか悪いのか

あまりまめに健康診断を受けることはないけれど、たまには受けて、悪いところがあれば今から気をつけておこうと 柄にもなく病院へ。これが良くなかった。この年になればもうどこか悪いところは必ずと言っていいほど見つかるものだとは思っていた。

仕事をやめてなんとなくぼんやりと食っちゃ寝を楽しんでいれば、運動不足、肥満、高血圧にもなろうというもの。役所から高齢者健康診断の受診券が送られてきて、去年の分と今年の分がダブって余ったので、貧乏性が「もったいない」と囁く。自由時間が増えて睡眠も以前より長くなっていつもなんだか眠い。

緊張のなさが眠気とだるさを誘う。暇になったら家の片付けと将来に向けての準備など考えていたことを実行しようと、いつもお願いしているリフォーム業者に頼んでクロスの張替え、壊れているドアクローザーの修理、窓の防犯防音工事など依頼した。その工事の日程が飛び飛びに入ってきて5月連休すぎまで落ち着かない。

検診の結果は毎回の例に漏れず、コレステロールと血圧が少し高めのほかは変わりなかったけれど、胃の内視鏡検査で黄色信号点灯!荒れた私の胃袋はなんか嫌な茶色い部分が認められた。それでも食欲があるうちは大丈夫。

猫が具合悪いときの基準は食欲の有無。獣医さんに猫を連れて行く基準は食欲があるかどうか。末期的になっても食べられればまだ大丈夫の診断が下る。だから自分的には食欲があるから大丈夫だったけれど、流石に再検査や再々検査は厳しい。

で、昨日は造影剤使用のCTスキャン検査を行うことになった。なんでも新しいことは興味津々で喜んで検査を受けるけれど、検査スタッフがなにか物々しく、造影剤の注入もバカ丁寧な言葉遣いや親切すぎる行動がいかにも重大なことが始まるような態度が恐ろしい。まるで重病人になった気分。

私は血管が細くてなかなか注射針が通らない。それでも去年入院した別の病院に比べれば雲泥の差で、そちらはこんな病院本当にあるのかと思うほどの下手くそな看護師で腕中紫色になってしまった。両腕の下半分紫色になって何箇所刺されたか勘定していたら7箇所も刺され、血液が漏れて絆創膏だらけ、素人の私が看護師に指図をしてやっと点滴を受けられた。

それに比べればこちらの病院は全く心配はないけれど、彼らの患者に対する慮りがかえって恐ろしい。昨日受けた注射針の痕跡もほとんど消えかけているくらい無駄な出血は抑えられている。

すっかり疲れ果てていつもより早めに就寝したら夜明けにセコムの電話、しまったまた警報装置のセットを忘れて電話されてしまった。この装置は私が万一死んで決まった時間内に生体反応がなくなると警備員が駆けつけてくれる仕組みになっている。けれど毎度お騒がせの私が装置のセットをし忘れるので、真夜中の電話となる。はじめの頃は緊張した声で電話してきたセコムさんも、最近はのんびりとした声で「またかよ」とは言わないけどそのような雰囲気を漂わせながら。せっかくもう少し長く眠るつもりだったのが超早起きになってしまった。

それで頭が重い。朝一の美容院の予約があったから二度寝もできない。そこから素晴らしいタイミングがはじまった。

電車の乗換案内で私の使う路線を調べたら、乗り入れの他社線が遅れているという。私の乗車予定の電車は変わりなし。しかし同じ線路を走るのだから、きっと影響をうけて混雑と遅延が出るだろう。迷ったけれど少し早めに起きたのでとりあえず家を出た。

歩き始めてバス停そばまで行くとちょうどバスが来た。いつもならバスには乗らないで最寄り駅まで歩くのが、せっかく来たのでほい!と乗る。朝のラッシュを少し過ぎたところで空席はない。しかし眼の前の学生さんがすっと立ち上がってどうぞと行ってくれた。直ぐなんだけどせっかくだから座らせてもらった。そして駅につくと電車のタイミングも待ってましたとばかり。そこでもすぐに席を譲ってもらう。

ごめんなさいね皆さん、本来通勤時間帯には仕事やさんが優先で老婆は乗ってはいけないとおもっているのに、私はつい最近まで現役だったのでそれに免じて座らせてもらう。たった二駅で目的駅についた。予約時間には早すぎるけど、まあ、コーヒーでも飲んでから行こう。ここまでは幸運のラッシュ。こんなに全部うまくいくなんて。

コーヒーはなみなみと大きなマグカップで、それを抱えて席についた。しばらくすると店員さんが来て1円玉を差し出された。お釣りをもらうときにお金をわすれたらしい。財布に入れようと手を動かした途端、マグカップに触ってコーヒーがこぼれ、哀れマグカップは床に、そのへんコーヒーの洪水になった。幸い両サイドの人には被害はなかったけれど、私の膝から下はずぶ濡れ、店員さんは大慌てで掃除をする羽目に。

店員さんは嫌な顔ひとつせずに掃除をしてくれてなんとおかわりを勧めてくれたけれど、そこまで図々しくはできないからお断りして店を出た。コーヒーで濡れたヒザ下からのシミはなんとも微妙な位置で、私くらいの年だと「我慢できなかったの?」と取られかねない。でも私はカフェの隣がユニクロだと知っていたのですぐに隣の店に入った。

「隣でコーヒーこぼして濡れっちゃったの。なにか着替えがあるかしら」そう言うと目の前にスエットパンツのようなものがぶら下がっていて、すぐに購入。すぐ近くに多目的トイレがあってすぐに着替え。幸いその日の服装はすごくカジュアルで買ったものがぴったりで。

ユニクロで自分のものを買うのは初めてで、これほど着心地がいいとは思っていなかった。これはこれは、おみそれしましたユニクロさん。薄くて軽いのに温かい。運動するときには最高、歩きやすい。

家を出てからここまでがほんの30分ほどのでき事、これほどタイミングよく物事が進んだら時短になるなあ。美容院が終わって友人と食事をして帰宅、すぐスーパーに買物にいく。

午後4時に壊れていたドアクローサーの交換の予約があったので3時半頃戻ると駐車場に職人さんの車が止まっていた。「前が少し早く終わったのでいま来たところです、始めてもいいですか」というからお願いします。工事は1時間ほどで終わり、なんだか計ったように時間が無駄なく埋まっていく。

こんなドンピシャの日は本当に珍しい。気持ちがいい。その日は多分世の中のすべての予定がうまく行っているのではないかと思われるほどだった。

よる、姪の娘から5月19日(土)に行ってもいいかとメッセージがきた。今年5月19日は土曜日ではないから「お前さんそれは何時代のこと?今は2025年だけど」と返信。剔れは彼女の思い違いで4月のことだった。やはり我が身内にはズレているのがいる。これがその日の〆。残念でした。












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