前の投稿で「エッと思うくらい覚えていた」というのは嘘でした(笑)
二日ほど忙しくてサボったら元の木阿弥、綺麗さっぱり忘れていて最初から出直し。もうすぐ旧友が風船のように膨らんで張り切って我が家に突進してくるから、大慌て。さあて大変!大変だあ、叱られてしまう。彼女は私より少し年下で、オーケストラは退団したもののまだバリ現役。
忙しい。と、いうのは先週も今週もコンサート通い。アマチュアオーケストラが2つとヴァイオリン・ヴィオラの二重奏の3つ。アマオケは私の生徒さんたちが張り切っているからなるべく聴かせてもらうようにしている。それぞれ居住区での活躍。特に江戸川区のオケは非常に役所の思い入れ深く援助も厚いらしい。歴史もあるし優秀で、去年か一昨年だったかしら、マーラーの「5番」などををしれっと弾いてしまう。
先日のプログラムはモーツァルトの「魔笛序曲」から始まった。私の生徒はセカンドヴァイオリンで、「あの」難所の刻みの部分が大問題だったと。本番は無難に成功したので後で訊いたら、練習が大変だったとのこと。聞き手にはわからないけれど、オーケストラ曲には易しそうに聞こえてものすごく嫌な箇所があるのですよ。
そして昨日は中野区のオケ、初っ端「ドンファン」和歌山のではないですよ。リヒャルト・シュトラウスの名曲。少し荷が重いかと思ったけれどなんとか。そしてメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲はソリスト小川響子さんの熱演で会場が沸いた。本当に今の若い人に国境はない。隔世の感がある。心から楽しんだ。
もう一つの素敵なコンサート。とても素晴らしかったのはヴァイオリンとヴィオラのデュオ。お二人はベテランの名手。会場が沸きに沸きました。
白寿ホール
ヴァイオリン 白井 篤 ヴィオラ 中竹英昭
ロッラ:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 作品12-2
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 K.423
リシュカ゚:2人のタンゴ
平川加恵:さくらさくら変奏曲 -ヴァイオリンとヴィオラのための
シュポア:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 作品13
ヘンデル/ハルボルセン:パッサカリア
たった2本の楽器の奏でる空間に、ため息の出るような広がり、二人の奏者の呼吸が絡み合って、どこを切り取っても共鳴する音の世界。たっぷり楽しませていただきました。次回のduo演奏予定がわかりましたらここに掲載しますので、ぜひお聴きになることをおすすめします。
nekotamaの駄文を読むより、ぜひコンサートに足をお運びくださいませ。でも読まないと次回予告を知ることができないから読んでください。半ば脅迫ですが。
中竹さんは「古典音楽協会」のメンバーです。今年秋の定期演奏会にコンサートマスターの山中光さんとモーツァルト:コンチェルタンテ・シンフォニーのヴィオラソロを演奏します。
古典音楽協会第168回定期演奏会
9月25日(木)p.m.7:00 東京文化会館小ホール
J.C.バッハ:五重奏曲 Op.11-4
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 K.364
モーツァルト:チェンバロ協奏曲 K.107
モーツァルト:交響曲第29番 K.201
しばらく休んだら、聽くのは本当に楽しいけれど、やはり弾くほうがもっと楽しいという心境になってきました。私がプロとしては引退というのは事情があって、左手薬指の骨の変化から正しく音程がとれなくなったこと。それさえなければもう少し活動できるのにと悔しさと、半分は緊張から逃れられるというホッとした気分がある。これはもういかんともしがたく、ちょうど節目の年なのでということもあって引退を決心した次第。
チェリストの青木十郎さんが非常にご高齢(たぶん90歳)でリサイタルをなさった。それを聽いた人が、彼の音程の正確さに驚いたと言うのを聞いて本当に羨ましかった。どのように指のケアをなさったのだろうか?
私の左手指先は、薬指が小指側に5ミリほども傾いてしまった。今思えばこういうことがあるならピアノをやっておけば良かったかとも思う。けれど、ピアノの先生の熱烈なお誘いを断ってもヴァイオリンが弾きたかったのは、やはり弦楽器の持つ無限の音の響きに魅せられてしまったから。蠱惑的で自由奔放で捕まえたと思ったら逃げられる、猫みたいな。
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