2021年4月8日木曜日

ゴミ戦争ひとまず休戦

 我が家は美しい桜並木に面している。その桜並木に事もあろうにゴミ集積場を作ってしまった隣町の住人。自宅の前に置くのが嫌だからというので遠く離れたところにゴミ収集場をつくるというから猛反対したのは、わたし一人。私の家と道を挟んだお向かいさんには専用の収集場があるから、それを通り越してもっと先に作るというのは納得できない。お向かいの専用収集場にゴミを捨てさせろとねじ込んだ隣町の人たちは、そこのおじいちゃんに断られると、なんと彼をを村八分。おじいちゃんは話し好きの明るい人だったのに「誰も口を聞いてくれない」としょんぼりしていた。

その場所は我が家のすぐ前、道を挟んでというものの目の前に毎日ゴミを捨てられるのは御免被りたい。以前はある会社の横にそのゴミ捨て場があったけれど、一体いつになったらここがきれいになるのかと思うくらいの大量の家庭ごみ、中には粗大ゴミに出さねばならないようなものまで平気で捨ててあった。しかもその状態を改善しようという住民は誰一人いない。ある時近所の子供が花火を分解して火薬をそのゴミの上にまいているのを発見、ゾッとした。私が見つけなければその子は火をつけたかもしれない。それも自然発火として片付けられたかもしれない。

ゴミは収集車が来る前の短い時間ならば我慢できる。けれど、絶えずゴミが置いてある状態で誰一人片付けないのは本当に不愉快。しかも捨てるほうが自宅からは遠いから気が付かないことも多いわけで。それで私はまず、そこにゴミを捨てている人たちに掃除をちゃんとするように頼んだ。その当時の人達は恐縮しながら、急いで掃除をしてくれた。ところが物分りの良い人がなくなってからは、注意するたびにだんだん嫌がらせがひどくなった。収集車が帰ってしまったあと、わが家の周りに小さなゴミを散らかしていく輩がいる。それも毎日。

ある時たまりかねて隣町の町会長に善処するようにお願いしに行ったところ、けんもほろろの返事が帰ってきて唖然とした。いわば身内の恥なのに、喧嘩腰で話し合いが全くできない。ただただ言いがかりをつけに来たくらいの扱いだったので、その次元の低さに驚いた。その後も町会長が変わるたびに申し送りがあったらしく、誰もが全く話を受け付けてくれないのには本当にがっかりした。

私はそのことで胃が痛む。気難しくなる。

私は時々家の前の道路を掃いていたけれど、仕事をしていたので毎日とまではいかなかった。その後、桜並木の道を毎朝掃除する人が出てきて、私よりも遥かに早起きで我が家の前まできれいにしてくれるようになった。それはそのゴミ置き場を使う人だった。せめてもの償いと考えてのことかと思って毎朝の挨拶もしたし、彼女が掃除できないときや彼女より早起きできたときは私がやるようになった。

ところがゴミの状態は悪化する一方で、絶えずゴミは放置され、粗大ごみのようなものも収集日を無視する形で捨てられる。収集車が持っていかない種類のものなどはずっとそのままおいてある。そして今年、大晦日にはすっかりゴミが無くなってやれやれ、きれいな元日を迎えられたと思ったのに、その朝、ぎょっとしたことに大きなゴミ袋の山が数個おいてあった。そのまま次の収集日になるまで正月中ゴミを眺めて暮らした。例のお掃除おばさんがフフッと笑って「あらあら、誰かしらねえ、きっとお店やっている人よね」その口調ではっきりした。そうか、この人が黒幕なんだ。

その後も大きな鏡が梱包もせずに置かれていたり、粗大ごみが連絡していない状態で放置されていたり、我が家の周りに散らかる微細なゴミの量が増えたり、あらゆる嫌がらせが始まりゴミの量は異常に増えていった。このままでは以前の会社のゴミのようになってしまう。

たまりかねてネットでゴミのトラブルについて調べてみた。やはり数が多い。こういう問題で困っている人が数多くいることがわかった。とりあえず区役所の環境衛生課に電話して事情を話すと、すぐに粗大ごみの撤去をしてくれた。そして役所の人が自治会である隣町の町内会に話を通してくれたらしい。なんと20年間悩まされたゴミ置き場はゴミの量が激減、収集日以外に捨てる人も激減。いままで置かれたゴミの量の半分以下になった。これは?

この置き場の利用者たちがわざわざ他の人に声をかけて、ここに捨てさせていたものと思われる。それ以外に説明できますか?プラゴミを毎週大量に捨てる人がピタリといなくなった。これが例のお店の人に違いない。収集日以外に捨てるものだから1週間以上放置されていたりしたものだけれど、それもなくなった。

元々、ここにゴミ置き場ができる前はある家の前にあったゴミ置き場。そこの奥さんが私を罵っていたのに、最近道で出会ったら立ち止まって深々とお辞儀をした。なんなの今更。近所の世話役に数週間前に交渉に行ったときにヘラヘラ笑って無視したその家のご主人、時々見回りに来て私に睨まれている。これで解決したとは思わないけれど、ひとまず彼らは役所から何らかの注意を受けたと見える。しかし、役所からいわれれば対処するのに私が話し合いを申し込んでも無視する、それはどうして?本当に議論のできない人々、女性だからといって話し合いに応じない男ども。日本で生きるのは難しい。

我が家の周りに毎日ばらまかれていた微細なゴミ、あるときはティッシュ1枚とか、食パンの包装とか輪ゴムが数本とか、普通ならそこにありそうもないものがそれ以来なくなった。しかしいつまでこの状態が保つことか。たったこれだけの自分たちが出したゴミの始末すらできないとは情けない。皆それぞれの年齢までどんな人生を送ってきたのか訊いてみたい。こんなことをするために生まれてきたのなら惨めでしょう。

子供や孫に自慢できることではない。












2 件のコメント:

  1. ぎすぎすした近所づきあいはやだね。

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  2. 多分小娘(だった)の私に注意されるのが嫌なんでしょうね。

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