2014年2月17日月曜日

いつも緊張

ちょっと緊張気味で時々オットットなんてこともあったけれど、無事にサロンコンサートも終り(もっとも無事だと思っているのは自分だけかも。お客さんは手に汗にぎっていたなんてことも?)緊張が解けるこの瞬間がなんともいえない。
今日はロンドンアンサンブルのピアニストの美智子さんのお兄様も参加。アマチュア(経済学の教授)ながらテノール独唱でこの3月にリサイタルも開くという猛者。
お話も大変面白く素人離れした歌唱力に湧いた。
その後の寿司パーティーでも彼と今回の米寿のお祝いのサロン主と調律の山田氏との会話がとびっきり面白くて、お腹を抱えて笑った。
自分の演奏は不本意だったけれど、楽しい1日ではあった。
お客さんの中にも胃腸を壊してこられなかったというひとがいて、私と同じような症状なので今流行っている風邪だったかも知れない。
演奏する前はいつでも緊張する。
ずっと以前のことだけど、ヴィオラの永野さんのリサイタルで、ブラームスの弦楽6重奏のお手伝いをしたことがあった。
私以外のメンバーは錚錚たる人ばかり。
出番を待つ間、もし私が失敗して他の人達に迷惑をかけたらどうしようと、舞台袖で震えていた。
そして一歩舞台に踏み出すときになって、いきなりチェロ奏者が「ああ、俺だめだ。どんなコンサートでもだめなんだ」と言い始めた。
それを聞いた他のメンバーも「俺も」「俺も」と言い始めた。
それを聞いた私は今までの緊張が解けてホッとしたのを覚えている。
その人達は今はもう皆さん有名になって、オーケストラのトップなどを務めている。
ただ主人公の永野さんは残念ながら若くして亡くなってしまった。
今回のように米寿でなお爽やかに冗談を言っていられる人もいれば、若くして亡くなる人もいる。運というものだろうか。
緊張は1人で弾く時よりもオーケストラの時の方が大きい。
よく十人で一緒に弾くのだから間違えても平気でしょう?なんて聞くお馬鹿さんがいるけれど、体育系の団体行動を思い出してみて。
あれで一人でも間違えたら全員総崩れになるでしょう。
しかも毎日毎日違う曲を何時間も弾くのだから、その緊張は計り知れない。
オーケストラ奏者に心電図や血圧測定器を取り付けて測ると、パイロットが離着陸時に感じるのと同じくらいのストレスになるそうだ。
しかも時間が長い。
それでいてパイロットのように高給取りではないから、貧しい生活でこんな割の合わない商売はない。
だれが好き好んで・・・でも好き好んでなんです。
前世の因縁でしょうか。





















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