2014年2月20日木曜日

バリ島沖ダイバー事故

一時期スキューバダイビングにはまった時期があって、ライセンスを沖縄で取り、その後サイパンや奄美などにも潜りにいった。
水中にいる時間はゆったりと流れ、上がる合図が来た時に時計を見ると、愕然とするほど長い時間潜っていたことに気づく。
今回7人の日本人グループが漂流して、そのうち2人が行方不明又は死亡という痛ましい事故のニュースを聞いた。
潮流に乗るいわゆるドリフトと呼ばれるダイビングで、私も潜り初めて知ったのだが、海の中には川のように流れる部分があって、そこに入ってしまうと強い水流に乗って、あっという間に遠くへ運ばれてしまう。
インストラクターは神経質なほど警告を発していた。
水中から水面へ戻るときには時間をかけなくてはいけない。
それでボートに向かってロープにつかまりながら、ゆっくり、ゆっくり上がる。
奄美大島に行ったとき、ロープにつかまった10人ほどの人達が、まるで鯉のぼりのように横に流れていたのを見て、水流の強さを知った。
横向きの水流がなければ、ロープに沿ってだらんとぶら下がるはずなのに、流されて真横にめざしの様に並んでいるのがおかしかった。
ここは流れが強いからと何回も注意を受けた。
流れに乗るような遊び方も、たぶん、すごく面白いのだろうとは思ったけれど、下手くそダイバーの私には出来るわけもないからやらなくてよかった。
知人に水泳の達者な人がいて、その人はある日海で泳いでいたら急に流されて、まだそれほど沖ではなかったので、なんとか助かったという話を聞いたことがある。
海水浴場のそばにもあるのかしら。
それなら油断もすきもない。
素敵にきれいな海中が見られて本当に面白いとは思ったが、体力のない私には全ての装具が重すぎて、自分では扱いきれないので段々疎遠になってしまった。
それともう一つの理由は、ちょっと危なかったこと。
私には大叔父というような関係になるのか、親戚の者が真鶴の海で亡くなっていると聞いていた。
ある時上の段階に進むのための講習で、伊豆に行くことになった。
ところが高速道路上の交通渋滞や事故などで、変更に次ぐ変更で運命の糸にに引かれるように真鶴に連れていかれた。
ちょっと嫌だなあと思ったけれど、しかたがない。
そして、マウスピースがはずれて海水を飲んで・・・みたいな、これはまったく私のミスなんだけれど、まるで大叔父に手まねきされたかのように、いつもなら絶対しない単純ミスをしでかした。
しかもはずれたのに気づかず海水を飲んでしまったり。
まったく自分でも解せない行動をしたので、こんなウッカリ屋がこんな危険な遊びをしてはいけないと、その日限りでやめてしまった。
20万円もする新しいドライスーツはたった1回着て、物置にしまい込まれた。
亡くなった親戚は総一郎さんといって、よく真鶴で飛び込みをしていたらしい。
いつも飛び込んでいた場所が、関東大震災で海底が隆起したのを知らず飛び込んで、胸を打ったそうなのだ。
その人が私の生家に、跡継ぎとして入る予定だったらしい。
亡くなってしまったので、私の父が母と夫婦養子として入った。
それで生家のお墓に一緒に入っているときいたので、お参りに行ってきた。
故人の名前の中にみつけて、今まで気づかなかった失礼をお詫びして、今後もお守り下さいとお願いしたけれど、ほんの少しのミスが死に繋がるようなスポーツはやるべきではないと判断してやめた。
勿論何をしていてもどこに危険があるかはわからないけれど、他の人は知らず、私はなにかに気を取られると集中してボーッとしてしまうので、性格的に危険と判断。
まだ時々無性にあの美しい水中を漂いたくなることがある。
今回の事故に遭った人達はベテラン揃いだと思うけれど、ベテランでも、ものすごく危険で、事故イコール生死に関わると思っていた方がいい。
あこがれてこれから始めようと思う方々は、繰り返し訓練を受けてください。
毎年何人もの死者がでても、クラブではひた隠しにするようであまり表面にでないけれど、実際けっこうな数らしい。


















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