2014年5月12日月曜日

雨田さん

毎日訪問するブログは決まっていて、朝起きるとまずそれらのブログを一巡する。
その中に写真が素敵な一級建築士さんのブログがある。
その下のコメント欄が面白い。
ダジャレが飛び交い、あるときは数十ものコメントがどっと寄せられる。
最近の記事は根津神社。
その中に「猫神神社」があるというコメントがあって、覗いてみた。
覗いている内にみつけた!
一枚の写真は雨田さんの猫だ。
チャイコフスキーのトリオを弾いている3匹の猫。

雨田さんはハーピストで画家でもあったお父様の影響からか、チェリストだったのが、いつの間にか画家としても有名になってしまった。
それも殆ど猫と、たまに犬の絵。
楽器を弾いている動物の絵。
初めて見たのは、オーケストラの練習場のコーヒーサービスコーナーにかかっていた猫の絵。
一体だれがこんなに可愛い絵を描いたのか訊いたら、あの人よと教えられた瞬間、ご本人の前に飛んでいった。
ぜひ私にも一枚描いて下さい。
すると優しい笑顔の中で目が鋭く私をとらえているのがわかった。
画家やカメラマンの目だと感じた。
後日和紙を5枚ほど持って、お願いしたら「え、こんなに沢山!で、なにを描くの?」と言うので、貴方の自画像をお願いしますと言ったら、しばらくして届いたのが、子狸がチェロをひっくり返して逃げている図。
もう一枚はつぶらな目で空を眺めながら、立ったままでチェロを弾いている子狸。
もう一枚はチェロの弓で赤とんぼを追いかけている子狸。
なぜか内股。
全部、狸。
なるほど、そう言われてみればハンサムなのに、似ている。
狸か狐かといえば狸顔。
その頃の雨田さんはまだ画家としてはアマチュアだったので、紅茶とクッキーを差し上げて、文字通りお茶を濁した。
今は画廊で値段がついていて、手が届かない。
絵はがきにもなって売られている、売れっ子の絵描きさん。
お宅にお邪魔した時、玄関を入ると沓脱ぎに、いきなり猫のトイレが置いてあった。
よく雨田さんの絵に出て来る、白地にグレーの模様のジャリちゃんと言うのが当時の飼い猫さんだった。
雨田さんが近所を歩いていてジャリに出会ったけれど、よその奥さんが「あら、**ちゃん」と他の名前で呼んでいたそうだ。
「猫は保険かけてるんだよね」と笑っていたけれど。
うちの亡くなった猫も数枚描いて頂いた時、写真を見せてたら、「大丈夫?」と訊かれた。
思い出して悲しむのではと、気遣いをしてのこと。

絵ができあがって、おまけと言ってハガキ大の絵を渡された。
白い嫋やかな猫がヴァイオリンを弾いている。
それはきっと私の姿だと思い込むことにした。
描いた人と見る人の見解が違っても、芸術はそういうものだということ。文句ある?













2 件のコメント:

  1. そのたおやかなニャンコの画像のアップ、お願いします。
    是非みたいですよ。(ここ見ている他のひとたちもきっとそう)

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  2. それがねえ。
    亭主がトロンボーンのケースに入れていたのはわかっているのですが、杳として行方知れず。探してみます。
    見付からなければ他の絵をアップします。

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