2014年5月2日金曜日

騒音

ストラビンスキー「兵士の物語」の譜読みを始めた。
本番はまだ先の9月。
それでもなんやかやしていると、あっという間に本番前日ということになってしまうから、早めに譜読みだけしておこうと先日から楽譜を広げて弾き始めた。
私の家の上の階には、女子大生の姉妹が住んでいる。
今はゴールデンウイークで、部屋にいることが多いようで、時々かすかに生活音が聞こえる。
ところが私がストラビンスキーの練習を始めると、とたんにあたふたと歩き回る音がして、階段をトントントンと駆け下りて、出て行ってしまう。(ような気がする)
私の僻みかもしれないけれど、そんなに慌てて逃げなくてもいいじゃない。
これでもかと不協和音でフォルテの変拍子が連続、上の部屋にまで聞こえているのかも知れない。
上の階が時々空き部屋になったときに入ってみて、下でピアノを弾いてもらっても、それほど聞こえない。
かすかになにか楽器が鳴っている・・・それも楽器の音かどうかもわからないくらいの音量。
それがストラビンスキーは、こんなに過激な反応を引き起こす。
私は午前の遅い時間から練習を始めるので、偶々お嬢さんのお出かけの時間とぶつかるのかどうか、こちらに後ろめたい気があるので、そう思ってしまうのかも知れない。
ヴァイオリンは遠くまで音が飛ぶから、むしろピアノよりもうるさいのかしら。
それでも、楽器は宙に浮いているのだから、音が壁や床を伝わっていかない。
音を出す人達は周囲に気兼ねして、肩身狭く生きている。
我が家も一応は防音工事をしてある。
壁と天井には鉛の板が入り、ドアは厚めで窓は二重窓。
下は駐車場なので、ありがたいことに車は苦情は言わない。
練習し初めはあまり大きな音は出さないが、曲ができあがってきて、だんだん良い気持ちになるとつい、目一杯弾いてしまう。
部屋探しに訪れた人達も、下の階の人が音楽家と聞いて、やめる人もいる。
それでも音楽が好きだし、昼間は部屋にいないからいいわと思って借りたら、ストラビンスキー。
ショックが大きかったかもしれない。















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