2023年2月3日金曜日

認知症予防

私達年代の最大の関心事は脳みその劣化。そう認知症の話題がつきない。テレビのモーニングショーでも盛んに取り上げられている。認知機能と嗅覚の関係が非常に深いそうで、そうなるとこの私、自慢じゃないが立派な予備軍、いやすでに認知機能低下真っ只中 、いや先天性認知機能欠落最前線症とでも。

いつも言うけれど、何か探しに行ってその場にたどり着くと何のために来たのかわからないというのはおなじみのパターンだった。私の場合は天才だったから、小学生の頃からその才能は開花していた。まず下のこれらの症状が2つ以上あると危ないという。

同じ料理ばかりをつくるようになった

洗濯したものを干すのを忘れる

レジで小銭を出すのが面倒

何を話そうとしているか忘れる

興味のあることや喜びを忘れる

服装への興味や季節感を忘れる

だいたいこんな項目のうち2つ以上当てはまると認知症の危険信号らしい。私は5個の項目が当てはまるのでこれだけでも立派な認知機能低下が疑われる・・らしい。

同じ料理というのは野菜ときのこ類、海藻類、タンパク源として魚か肉か卵、豆腐などと組み合わせれば毎日ほとんど同じ献立となってしまう。最近は和食の回数を多くしているので、和食と洋食の区別のみ、あとは冷蔵庫に眠っている食材によって変わるだけ。これは効率よくまんべんなく栄養素を取り入れようと思うと結果としてそうなってしまうので、認知機能とは別で単にものぐさから来るものかもしれない。と、言い訳。

小銭を出すのが面倒というのは手のひらの水分が失われていて、なかなか財布からだせないということもある。レジのお姉さんがじっと待っているので焦って小銭をその辺にばらまいたりする。最近レジの人によくお世話になる。彼らは計算が早くて、どのようにしたら小銭を少なくできるかという計算が早い。私はどうしたら釣り銭を減らせるか考えて居るうちに面倒になってしまう。後ろで並んでいる人が気になって結局お札を出してしまう。

洗濯し終わったものを干し忘れるというのは一度に複数のことをやろうとするから。忙しいときに多い。話し始めたことを忘れるのはよくある。相手の目を見ていざ話そうというとき、その人の目が「さあ、話して」とかがやくと、そちらに気がそれる。相手が自分の話し出すのをじっと待っているときは更に焦って口から言葉が出ない。だからこれらのことが認知機能低下の兆しとはあながち言えないでしょう。強いて言えば人の期待に添えないかもしれないという不安感とでも。実際慌てて話し出して行く先を失った話題が自分の周りをウロウロしているだけで、相手の顔に少し期待外れの表情が出たりすると自分で自分にがっかりする。いつでも周りの人に喜んでもらいたいという気持ちが先走って余計なことを言ってしまったりする。

否定しても何回も言い訳しても実際年とともに認知機能は空恐ろしい速さで低下している。けれど、それがどうした?

服装を考えるのが面倒というのはよくある。もともとおしゃれは大好きだけれど、ほとんどの服が似合わない。だからつい無難な服装になるけれど、あと足が20センチ長ければおしゃれしまくっていると思う。

ここからが本題で、私は嗅覚障害がある。これは子供のときに副鼻腔炎をやったのではないかと思うけれど、私の親は子どもたちが少しくらいけがをしてもほったらかしだった。それはネグレクトとか言うものではなく、あまりにも忙しかったからだと思う。だから兄弟全員、少しの怪我は自然療法、怪我がひどいときには自分で病院を探して通って治す。実に自立した子どもたちだった。

そのせいかどうかはわからないけれど、私は嗅覚が弱い。時々急に匂いがわかるときがあって、そういうときは自分でもびっくりする。特に人工的な匂いがわからない。香水なんて全く臭わない。これは今の都会に住んでいると非常にありがたい。あるときどうしたわけか急に匂いがわかる日があった。その時私は世の中がこんなに臭いとは思っていなかったのでびっくりした。嗅覚は鈍いほうが良いと思ったくらい。匂いは海馬に直接働きかけるそうなのだ。私の海馬はまだ子馬なのかもしれない。海馬に香りの刺激を与えると認知症発症予防になるらしい。私はその機能がないからこの先こまったことになるかもしれない。

札幌の手稲の公園でも急に臭いがわかった事があった。すごく懐かしい匂い、はてな?地面から立ち上る春先のにおい。そう、若草のかおり。懐かしく芳しい。子供の頃さんざん嗅いだ匂い。しばらくその香りを楽しんだことも。匂いに対する私の思い出は今まででたったそれだけ。感覚の殆どが音の方に向かってしまったようだ。よく引き合いに出されるプルーストの「失われし時を求めて」は香りによって引き起こされた思い出から始まる。私の理解できない感覚に非常に憧れを抱いたものだった。なにか高尚な感覚の持ち合わせがない自分に憐れみを感じた。柑橘類の香りを嗅ぐと予防効果があるとかないとか。様々な説が飛び交うけれど、それはそんなに御大層なことなのかしら?人それぞれ全部違っていいのだから。ボケた人もいれば最後までしっかりした人もいれば、最初からボケている人がいてもちゃんと生きていればいいことなので。





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