久しぶりに髪の毛の色が茶色になった。
しばらくグレーヘアを楽しんでいたけれど、先日美容院へ行ったら衝撃の変色、「いかかがでしょうか」と美容師の Kさんが言うので鏡を見てぎょっとした。髪の毛が茶色になっていた。しかも濃い茶色に赤みががったつやのある、まあ、それはきれいな色だけど、茶色にしてとたのんだことあったかしら?
確かに時々突拍子なく色を変えるから美容師泣かせの客ではあるけれど。そういえばこのところあまり変化がないので「次はベージュ系、ほら、前にずっとそうしていたじゃない。あのきれいな色にして」といったような気がする。それは時々言っていたけれど、こんな変色とは…
そういえば最初に「濃いめでいいですか?」とは聞かれて「いい」とは言ったけれど、一気にここまでやるか!急に髪の毛の色だけ若返って呆然とする自分の顔を鏡で見て絶句した。しかし髪の毛の色で年齢が一気に若返る。それはよく見れば顔のしわや艶のなさですぐばれるけれど、一瞬見ただけではまず白髪は堂々と優先席に座れる。最近ずっと白髪にグレーが定番だった私は「これで電車の席を譲ってもらえないかも」なんてつい嫌味を言ってしまった。
先月はグレーにきれいな青を混ぜてもらったけれど、シャンプーしたらすぐその青が落ちてしまって、それで文句を言ったから今度はなかなか落ちない濃い色にしたのかもしれない。私のようにころころと色を変える客は美容師泣かせ、私が美容師だったら面白がって実験してみるけれど、忙しい彼らには非常に迷惑なのかもしれない。
日頃「思い切って変わった色にしてもいいわよ」なんてけしかけていた手前文句はいえない。けれど急に濃い茶色になったときに、そのことで髪の毛があるという実感がして、なんだか落ち着かない。いやなのは濃い色にすると、その色が落ちてきたときに生え際が目立つことで、ずっとグレーだった最近はすっかりそのことを忘れていた。
一度グレーにしてしまうと、濃い色が頭の上にあるというだけで心が落ち着かない。白髪は表情を優しくする。この猛々しい私でさえも柔和なおばあさんに見えるらしい。最近はスーパーで買い物をしていると店員さんがニコニコと親切にしてくれる。電子マネーでの買い物をするときも、戸惑う私に嫌な顔一つせずにポイントを使う手伝いをしてくれる。
それがこんな艶のある髪の毛では対応がどう変わるかわからない。なんていらぬ心配をしている。
だいたい髪の毛が黒かろうが白かろうが、年齢は姿勢や声のトーンですぐにわかる。若く見られたいなら、姿勢から歩き方声の張りにも気を付けないといけない。それが白髪になるとスッと肩の力が抜けてくる。不思議なことにそうなると気持ちまで優しくなる。
やはり次はもう一度白髪に戻そう。そして人類みな兄弟になろう。トランプ氏も黄色い髪の毛でなく白髪にすればいい。