伊達さん富沢さんという芸人コンビの番組でポーランド特集を見た。クラクフというのはポーランドのいわば京都みたいな美しい古都であるらしい。らしいというのは私は確かこの地に行ったことがあるのだけど、ほとんど記憶に残っていない。
品の良い色彩の美しい街並み、確かショパンの生誕地ではなかったかしら。この地があの美しいピアノの調べを生み出したことは納得ができる。しかし忌まわしい第二次世界大戦のアウシュビッツの記憶も呼びだされる。人のまがまがしい行いはどうしてできるのだろうか。 想像するだにおそろしい。人とはなんなのか、私は時々わからなくなる。
今もなおあちこちで戦争をしている国がある、理由にもならない理由で平気で他国の子供や病人の施設を襲うなど、大統領だからと言って決して許されるはずがないのに。れっきとした人殺しなのに野放しになっている。
ツアーの中でアウシュビッツに行った人たちはほとんど顔面蒼白で、その中の一人は「見なければいけないと思っていたけれど、行かなければよかった」とつぶやいた。私は絶対に見るに堪えないと思ったから、草原に馬の妙技を見に行った。これが記憶が混濁しているところで、アウシュビッツはポーランド、草原の馬はハンガリー、どこでどう記憶が入り混じってしまったのかよくわからない。
クラクフは世界遺産第一号だそうで、こんな美しい場所に行って何の記憶もないということが不思議でならない。たしかチェコとハンガリーとセットになっていたツアーだと思うのに。あるのはお城の記憶だけ。それと電車のチケット売り場でお釣りをごまかされたこと。お釣りを払ってもらうのにずっと粘って最後にはちゃんと取り返したけれど、そのうちに、あんなに貧しそうな人から無理にもぎ取るのではなかったと胸が痛んだ。日本人だから狙われたのか。日本人は優しいから?私は獰猛だけど。しかしいけないことはいけないと後で自分を納得させた。