2024年2月9日金曜日

確定申告は苦難の道

毎年ことしこそはと思いながら何回やっても失敗する確定申告。今年はいち早く税務署に行って 夕方にはスッキリと終えてくるつもりだったけれど、結局書類の不備が多すぎて失敗。それでも今まで全然わかっていなかったことがようやくわかったりしたので、急いで家に帰り申告書に記入しようと慌てて税務署を出た。なぜその場で記入しなかったかというと領収書を忘れてきたのでリフォーム会社に支払った金額がわからない。後で書き込もうと思うと忘れるから全部家で一気に書き込みをと勇んで税務署最寄り駅に戻ったら、売店で京都のお菓子を売っていたのでつい立ち寄ってしまった。

京菓子は小さくてきれい。濃いお茶に小皿に数種類のきれいな彩りの小さなお菓子を載せてお客様に差し上げたくなる。

しかし私は不調法者だから決して品良くはできない。たいてい紙皿に紙コップ、熱めのお茶をドボドボと紙コップに注いで食べりゃいいんでしょうてな具合になる。ここのところがガサツでいけない。昔大学の同級生の男性がお茶を煎れてくれたことがあった。飲み終わると口の中にお茶の香りとほのかな甘さが残ってこれが本当のお茶の味なんだと感心させられた。その後もあまり美味しいお茶は飲めなかったけれど、やはり男性の煎れたお茶が美味しかった。どうやら男性の方が女性よりも実際はデリケートなのではないかと思ったしだい。

横道にそれました。それでお菓子を買って帰ったらご飯よりもお菓子が食べたい。税務酒でかなりのストレスを感じていたようだ。なま八ツ橋をガバと4個あっという間に飲み込んだ。しばらくしてやっと夕飯を食べようかと思ってもお菓子が食べたい。私は事務関係の仕事は超絶苦手。眼の前に書類があるだけで胃袋がキュッと締まる。やっと落ち着いたところでさて申告書を開いたら、肝心の提出書類が見当たらない。一体どこへ・・・

ここからまた私のパニックが始まった。半ば金額などが書き込まれた書類、悪い人の手に渡ったらなにをされるかわからない。しかし、駅でお財布を出した以外リュックは中身を出していないから、これは税務署の中に置き忘れたとしか考えられない。もう役所は閉まる時間だから電話はかけても仕方がない。明日朝とりに行くしかない。急になにか食べたくなるのは酷いストレスを感じたからで、これでストレス太りに時々襲われるからダイエットが遅々として進まないのだった。

翌朝税務署へ。落とし物は総務課へというから窓口に向かった。若いキビキビしたお姉さんが対応してくれて事情を話すと「それで?どうしたいのですか」「だから新しい用紙がほしいのよ」「なんの?」「なんのって確定申告の提出用紙」「でもここにあるじゃないですか」「でもそれは一般用だから不動産の用紙がほしいの」「どうして?これにかけるでしょう」「でもそれは一般用でしょう。不動産の申告用紙がほしいの」「でもここに書けばいいじゃないですか」「だってそこにかけるの?」「そうですよ、各々計算してここに両方かけばいいのです。一枚にまとめて提出できます」「へー!そうなの。初めて知ったわ」私の絶叫が部屋中に轟いた。

私は数十年間、不動産と一般の項目を分けて計算したり、あちらの収入を違う方に書いてしまって大慌てで消して祇を真っ黒にしたり、それは忙しかったのだ。両方突き合わせると同じ項目が重複していたりする。それはそれは大変だった。やっとこの年になってすごく簡単なのだと理解したときのショックは大きかった。「で二枚出していたのよ。な~あんだ。」いつも大変だったのだ。キビキビしたお姉さんは最初思っていたよりずっと親切で笑い上戸だった。昼休みになったら同僚たちと笑いながら話すのだろう。「今日来た人がね・・うふふ、何考えているのかしら、考えればわかるのにね。おかしいわねえ」なんて。

時々思う。自分の専門のことには優れた才能を発揮するのに実生活がズブズブという人、才能が偏っていてある分野では天才なのに実生活まるでだめという人と脳みその容量はあまり変わらなくても実生活はバッチリという人はそれで人格が成り立つ。生活感丸出しの人では世の中せわしない。かといって天才でもお金の勘定ができなければ生きていけない。大体のところでうまく釣り合っているらしい。

去年のわたしはすごく収入が多かった。すごい、私はこんなにお金持ちなんだと思っていたら重複して申告した分があったらしい。その御蔭で税金も後期高齢者の介護保険料もものすごく高くて、これでは生きていけないレベル。困っていたけれど、それで原因がわかった。税務署さんは多めに取れるのは何ら問題にもせず、少ないときにはめくじら立てる。こちらは迂闊に物言うと目立つといけないと小さくなっているのに。結局余分なお金を支払っていたのは問題にしてもくれない。今年は正しく計算できそうなので収入は去年とかわらずでも急に貧乏になった。









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