志賀高原での講習を1日早く切り上げて帰宅した。
本当の講習日は土日なのに、金曜日にホテルに入ったらもう鬼教官が待ち構えていて、さっそく極寒のゲレンデで講習が始まってしまった。マイナス12度。
漕がないと滑らないほどの緩斜面での基礎練習。
斜度の力が借りられないから、よほど基礎をしっかりしないと、スキーは走らない。
気の遠くなるようなゆっくりさで、足の立ち位置、足首、膝関節、股関節、上半身をチェックされる。
私はいつもかかと加重と言われるので、股関節を折り曲げて前傾姿勢を取ると怒られる。
股関節を曲げるな!とわめかれる。
股関節は結果として曲がるけれど、自分から曲げてはいけない。
よく分かりますよ、私も生徒に無理な指弓はしないようにといつも言っている。
しかも、ゆっくり弾けないのにテンポを上げてはいけないと言う。
同じことでゆっくり基礎ができないのに、急斜面をかっ飛びたくなる。
ひたすら体重移動、それも力ずくでなく、自分の体重を利用しての。
ヴァイオリンの運弓方とまったく一緒なのだ。
今回の収穫は、自分が今まで取っていた姿勢がかかと加重の原因だったことがわかったこと。
いつも滑るときには私の前にスキーの板が見えていた。
ところが今回先生の言う通りの姿勢を取ったら、足元の板が見えない。
あれっ!こんなに前に何にもなかったっけ?
今まで必ず板は見えていたはず。
それで質問。
板が見えなくていいんですか?
「そうだよ、見えねえさ。(ベらんめえだからこうなる)
最近の板は短いからみえなくていいのさ。」
私の板は特に短い。
なんだ、スキーを始めてウン十年。いつもかかと加重と言われ続けてきたことが、こんなところで解決するなんて。
あらま、見えないとすごく安定する。あはは、なーんだ。
一人で滑っている時も見えないようにチェック。
時々姿勢を崩して見えてしまうと、ハッとして、姿勢を直すのではなくて目を背ける。
これではなんにもならない。
一人でおかしくて笑ってしまった。
早めに到着した4人の教習生は、基礎練のために大きな運動が出来ず、ゲレンデを時間をかけてゆっくり下りるので、寒さに凍りつきそうになった。
手袋を外したら手の爪が真っ白になっていてチアノーゼ状態。
私がヴァイオリンを教えるときも、ゆっくり弾けなければ先には進めない。
だから先生の気持ちはわかるけど、早く急斜面に行きたい。
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