猫が泣きわめくので目が覚めた。ひどく汗をかいている。気分が悪い。しまった!前の晩寝る前に冷房を切っていた。部屋が暑い!
毎年2,3回は熱中症にかかるのだから気をつけないといけないのに、昨晩はあまり暑くなかったので風邪をひいてはいけないと思って冷房を切った。大抵は途中で暑くて目が覚めるのに熟睡してしまった。慌てて起きて水やらお茶やら飲んで見たけれど頭痛がする。若いときには暑さに強かったのにいつの頃からかめっきりと弱くなってしまった。
数年前、個人のお宅で演奏することになっていた。その日、目がさめると天井が回っていて世の中が黄色かった。ふらふらしながら会場へと向かった。なんの気なしにコンビニに寄ってポカリスエットの大きなボトルを買って持参した。それをひっきりなしに飲んでいたら気分が良くなって無事演奏することができた。自分が熱中症にかかっているとは思わなかったので、それは知識から出た行為というより本能的なものだった。それ以来そのお宅で演奏する日は、気の利いた家政婦さんが私のために色々水分補給のための飲料を用意してくれたものだった。お客さんの中に医療関係の人がいて「あなたは熱中症です」と言われて初めて気がついた次第。
それ以来気をつけていると同じような症状が出るので熱中症とわかる。ほとんどは軽い頭痛やふらつきなどですんでいるけれど、今回は大量の汗をかいた。シーツだけでなく掛け布団までじっとりと冷たくなっていた。台風が近づいているというその日は、久しぶりの仕事。寝てはいられない。
たいてい低気圧が近づくと体調が悪くなる。あるときには新聞を読んでいたら目の端にギラギラと万華鏡のような光が見えてびっくり仰天。慌てて病院へ走った。これは重大な病気のサインに違いないと思っていたら医師は少しも驚かず「これは片頭痛の一種で低気圧が近づくと起こることがあります」
そのことはすっかり忘れていて最近同じことが起きたから病院へ。すると医師は「5年前にも同じ症状で来ていますね。心配ありません、すぐに治りますから」なーあんだ、それなら眼科よりも認知機能障害の病院へ行ったほうが良かったかも。同じ症状があったことを忘れていたなんて。
そんなわけで台風が東海、関東地方に上陸するという日は日テレの24時間テレビの音録り。毎年楽しく仕事をさせてもらっていたけれど、コロナのことや自分の老朽化でなかなか難しくなってきた。それでも年に一回同じメンバーに会えるのは嬉しい。熱中症でふらついてはいたけれど、雷鳴轟く土砂降りの雨の中車を走らせる。都内に入ると雨は少し小降りになった。果たしてスタジオまでの道を覚えているだろうかと心配だった。頭の中で何回か反芻して道を確かめる。ある時心配だからカーナビを使ったらとんでもないことになって、狭い道をぐるぐる回らされた。このカーナビは本当にお馬鹿さんで、いつも踏切のあるコースを走らされた。ある時羽田空港に行くのでたまには違うコースを行ってみようとナビを使った。すると蒲田付近で踏切を2つも横切ることになってうんざり、ナビを使わなければずっと早く行けたのに。自分で考えるなら踏切は極力避けるのに。
仕事が終わる時間はまさしく台風の接近するときだったけれど、雨はそれほどひどくなく無事帰宅。駐車場に車を入れると、かすかな猫の鳴き声が聞こえる。うちの野良が心細げに泣いていた。最近野良は家猫が威嚇するので部屋に入って来られない。寒いときなら部屋を閉めて隔離できるけれど、この暑さでは開け放さないと冷房のない私の部屋は蒸し風呂になる。開け放せば悪魔のような声でうちの猫に脅される。いやはや野良は辛い!
幸い気温が低いので、家猫に見つからないように野良を部屋に入れることができた。嬉しくて嬉しくて有頂天になる野良。おしとやかで行儀の良い野良が喜びのあまり私のスネに噛みつくので参った。餌代だけでも大変なのに本当のスネまでかじられるとは!夜中に外を見ると雲が切れて空が明るくなっていた。どうやら台風は行ってしまったようだ。すると野良は開けた窓からスッと黙って出ていった。ちゃんと自分の進退を心得ている。そんな野良がたまらなく可哀想でならない。よく見るとこの子もだいぶ年取った。なんとなく体調も良くないらしい。家猫との共存の道は険しい。
家の猫にとって、長年の多頭飼いで隅っこに追いやられていた自分がやっと飼い主を独占できた幸せを離してなるものかという気持ちだと思うし・・・ここにて中断。只今午前3時、表で野良が他の猫に威嚇されているらしいので救助に向かいます。駄文拙文お許しを。😺
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