先日の交通違反のお陰で運転免許センターまででかけた。この暑いのになんの因果か認知機能検査を受ける羽目になったのだ。もう検査には慣れっこになってはいるけれど、もしやこの検査で認知機能が怪しいと診断されたら大変なので、結構緊張した。
すでに何回か受けているけれど、16通りの絵が一組になっている。それがA.B.C.Dと4パターンあって、その中の1組が出題される。それを見せられて記憶するテストで今までは毎回同じAパターンが出題された。他の絵は出たことが無いから、今回も同じとたかをくくっていた。それにしても暑すぎる。試験場は高台にあって歩くのは大変だからバスに乗る。
昔このあたりに私の長姉が住んでいた。私より13歳年上だったので姉というより母親代理みたいな存在だった。母は6人もの子育てで忙しく、末っ子の私の学校行事等はこの姉に任せていた。遠足に付き添ってくれた姉がプンプン怒っていたことがあった。周りの人に「お母さん」と呼ばれたのだと。私のお母さんにしてはずいぶん年若いけれど、付き添ってきたから多分お母さんだと周りでは考えたのだと思う。大変美人だったから若くてきれいなお母さんと思われたのだと私は嬉しかったけれど。
私はこの姉には中学校に入るまで毎日抱っこされて同じ布団で寝ていた。私の方は構わなかったけれど、姉は中学になった私を持て余したらしく、入学と同時に私は一人で寝かされることになった。それは私も異存はなく、なぜなら異常に地震に敏感な姉は、ほんの少しの揺れにも飛び起きて私を外に連れ出そうとする。私はあまり物事に驚かないのでかなり強い地震でも布団から出たくはないのだ。お互い、その時から擬似母子を脱却、初めて独立した気分だった。
姉の家は試験場に近く高台にあって風の吹き抜ける気持ちの良い家だったけれど、名のある建築士によって建て直されてからおかしくなった。姉は少し猜疑心が強くなり近所付き合いもやめてしまった。思えば更年期障害だったのかもと今なら対処できるけれど、私はかなり歳が離れていたので途方にくれた。それでも人前に出ると姉はすごくちゃんとしているので、あれはなんだったのだろうか。新築の家は風の通らない気密性の高い家で、家の中に池があったり実験的な感じで作られたのかもしれない。シンとして物音がしないから外部とは遮断されたような感じが姉の心を狭くしたのかもしれない。
バスがカーブを曲がるとき、ああ、ここで姉の家には反対側に登っていったのだと懐かしく思い出した。曲がったところに豆腐やさんがあったっけ。
センター到着、相変わらず年寄りばかり!中には手が震えて字がかけないという人や、トイレに行ったら自分がいた部屋がわからなくなったと職員に訴えている人やら。明日は我が身、でも免許ないと私生きていけないから頑張る!
試験が始まると他の出題はほとんど同じ、でも絵が違った。今日もAパターンと自分で決めていたけれど、出たのはBパターンだった。オットット。ここで慌てたかというと私は慌てなかった。出かける直前、Bパターンを眺めて頭に叩き込んできたのだ。本当になに気無しに・・・
何気なくやったことで助かった。最近とてもストレスが多くて気分は低迷、なのにこういうときに誰かが助けてくれるようだ。実は私には3人の貴人がついているのだと占い師から言われたことがあった。私の知人の姪御さんが有名な占い師で、その知人が私の生年月日を教えて彼女に占ってもらったらしい。その結果「あんまり良い運勢なので興奮しましたよ」というから「どうせ変人奇人の奇人でしょう」と言ったらたいそう叱られた。「こういうことは冗談に言うものではありません」と。
悪運強し。最後の一瞥が功を奏して全部書けたから他のことと合わせても認知症ではないとお墨付きをもらったけれど、生まれつきの性格が認知症に近い。要するにそれよりも悪化していない?というだけ。教科書持たずにからのランドセルで小学校に通うことは日常茶飯事、宿題を全くやらずに夏休みが終わってしまったり、今はせっせとメガネを探す毎日。頭の上にかけているのに。冷蔵庫に入っているのは食料だけではない。思いがけないものがでてくることも。洗濯機で鍵をあらうことも。なぜかトイレットペーパーの芯に鍵がはいっていたり。これって自慢しているように聞こえます?そう、最近友人たちとボケ自慢しあっているのですよ。
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