2018年8月17日金曜日

北軽井沢でロッシーニはいかが!

私が乗っていた車のカーステレオには、いつもロッシーニの「セヴィラの理髪師」のCDが入っていた。
仕事が終わって疲れ果てて車の運転をして帰るときに景気づけにそれをかけると、気がつくと矢のように走っている。
ワクワクして疲れも吹き飛んだ。

今日は北軽井沢のミュージックホールフェスティヴァルのリハーサル。
メンバーは「雪雀連」のスキーの仲間でヴァイオリン2人、ヴィオラ、コントラバス、ピアノ。
傍から見ると自分たちの好きなことをしているのだから、楽しみでやっているように見えるらしい。
もちろん楽しいけれど、コンサートの実現に費やす膨大なエネルギーを維持できるかどうかで、ときには引退の文字が頭にちらりと浮かぶこともある。

まずは、日時、会場が決まればコンサートが実現する。
これがひと仕事。
希望の日がとれれば良いけれど、これが中々都合よくいかない。
土日、休日は競争が激しくて、抽選になることも。
私のように宝くじも当たらない人は、希望日をかすめてその翌日とかになってしまう。
今回はフェスティヴァルに便乗だから、その心配はないけれど。
会場の音響の良し悪しで、これほど出来栄えが違うかと思うほどの影響がある。
それからプログラムを決め、メンバーを決める。
メンバーが先でプログラムが後という決め方もある。
私達はメンバー先行型。

最初の練習日を決めるのも大変。
忙しい人達は、中々スケジュールが合わない。
最初の練習日が決まれば後は練習後協議して、次の日を決めればいいから楽になる。
スケジュールが合わず、さんざん連絡しあってやっと皆さんの都合の良い日が合うと心底ホッとする。

それからコンサートの企画。
プログラムは演奏者の楽器とプログラム全体の構成を多方面から見て、バランス良くまとめたい。
プログラムが決まると楽譜の手配、曲の順番なども考える。
楽譜が揃い、演奏者の組み合わせが決まり、練習日が決まり、やっと練習に入る。
練習所の確保も必要。
音を出すから、防音室でないと近所迷惑。

そしてチラシの作成。
これが大変な仕事。
印刷するのは印刷やさんだけれど、そのための原稿を作るのは自分。
チラシができると、それを置いてもらえるお店や音楽教室などを探す。
メンバーが近所の美術館や喫茶店、楽器やさんなどに持ち込んでお願いすることも。
手紙でお知らせしたり、仕事場でチラシを配ったり、口コミのほうも重要。
主催者側とも連絡事項はいろいろあって、最初の方はそれらで目が回る。
マネージャーがついていたとしても、かなりの仕事は自分でやらないといけない。
今回は弱小団体につきマネージャーはスキー仲間が手伝ってくれる。

いよいよ練習に入る。
今この時点。
今日の練習には、最近元気のない私の代わりに、コンバシスト?・・ベーシスト?要するにコントラバス奏者がお昼ご飯持参で来てくれた。
大きなおにぎり、野菜料理、サラダなどが運び込まれて賑やかにランチを挟んでの練習。

9月9日(日)午後2時から北軽井沢ミュージックホールフェスティヴァル最終日に、演奏させてもらうことになった。

プログラムは

ヴィヴァルディ:四季より「秋」
テレマン:ヴァイオリンのデュオ
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番

ドビュッシー:アラベスク1番2番、
グリンカ・バラキレフ:ひばり
ロッシーニ:ヴィオラとコントラバスのデュオ他
ラヴェル:ボレロ

前半は古典で格調高く。
後半はさまざまな楽しい曲を。
その中にロッシーニが入っている。
彼の作品は楽しすぎる。
今回は我がスキーの仲間「雪雀連」のヴィオラ奏者とコントラバス奏者の楽器の組み合わせも珍しい。
元々、この曲はコントラバスとチェロのために書かれたもので、メンバーの中にチェロがいないためにヴィオラに書き直して演奏する。

ロッシーニは美食家で名高い。
肖像画を見るとものすごく太っている。
糖尿病、高脂血症、高血圧など、肥満からくる様々な病気にかかっていそうな気がする。
美味しいワインや料理をたらふく食べて、頭の中は生き生きとした音楽が鳴り響いているなら、病気なんかなんのその、素敵な人生だったと思う。

もし北軽井沢まで避暑かたがた聴きにきてくださる方がいらしたら、ロッシーニいち押しですよ。
ヴィオラとコントラバスの組み合わせは、本当に素敵。
ほら聴きたくなってきたでしょう。
ロッシーニをカーステレオで聴きながら運転するときには、スピード違反にご注意を。

友人たちが、私が食事をしていないのではないかと心配してくれている。
昨日、大量のサラダ、おにぎりなどを持ってきてくれた人がいて、食べきれなかった分を近所に住む姉と今日の昼食にいただくことにした。
その姉も昨日パンやお弁当を届けてくれて、昼にもなにか持ってくる気満々だったらしく、私の家に大量の食料があると言ったら少しがっかりしたようだ。
いつの間にか桃やブルーベリーなどの果物も、家中に居座っている。
しかも今朝忘れ物を届けてあげた友人から、シュウマイやハンバーグなどを頂いた。

なぜそんなに私を太らせたいの?
太らせて頭からガリガリ食ってしまおうという魂胆かな。
でも脂身多いよ。
大きなスイカが冷蔵庫に眠っているし、食べ物を捨てるのは忍びないから全部私のお腹に収めると、このままいけば立派なメタボ。

そういえば最近メタボという言葉をあまり聞かなくなった。
日本人の肥満なんてかわいいもの。
私のコレステロール値は数十年間変わらず240。
医師から薬を飲めと言われても断り続けて、病気にもならない。
血管年齢は実年齢の平均値より14歳若い。
ロッシーニみたいに好きなだけ美味しいものを食べて寿命が多少短んでも、長生きばかりが幸せとは限らない。























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