2024年9月9日月曜日

コチャ蘇る

コチャはすごい!奇跡的!

明日をもしれない命と思われたコチャ。毎朝目が覚めるとコチャが寝ているサークルを覗くのが怖かった。 あるときはぐったりと、あるときはかすかにニャアと鳴くだけ。立つこともおぼつかない。無理に餌を与えると怒って噛みつかれた。しかし、末期かと思われる猫のかみ方にしてはすごく強く、歯が食い込んで次の日からしばらく左手の人差し指の付け根が腫れた。

噛まれたときにすぐに傷口に口をつけて毒を吸い出した。そうしないと猫の爪や歯で受けた傷は恐ろしく腫れ上がる。場合によってはひどく化膿して大事になることもある。

コチャが元気なくうなだれているとき、北軽井沢に連れて行くかどうかたいそう迷った。かかりつけの動物病院はホテルはやっていないし、他の知らない病院に行くのはためらわれる。それで森の大木の下に埋めることになることも覚悟して連れて行った。それが吉と出て北軽井沢動物病院との御縁ができた。

時々夜中に具合悪くなったときには救急病院へ連れて行くけれど、過剰な治療で目玉が飛び出るほどの請求書がくるし、必要でもない手術をされたこともあった。その時の経験から過剰な治療は猫にとっては地獄、いつも後で可哀想なことをしたと後悔することになった。今回もコチャはもう末期的で力尽きているものと思っていたけれど、時々見せるびっくりするほどの力強さが私に治療をやめさせない。

今まで多くの猫を見送ってきたけれど、自力で食べられなくなったら治療はやめることにしていた。そしてある日私のベッドの横で静かに眠るように逝ってしまった彼らを見つけることになる。きれいな顔をして毛並みも艶々して呼べば起き上がりそうな。

歴代の猫の中でもコチャは特別。やせ細り足腰立たず、目は白濁してボソボソした被毛に覆われて、それでも生きていたいという意志がはっきりと伝わってくる。力なく呼ぶ声に近づくと口をモグモグさせて食べたいという。起き上がりたい、おむつが汚れているから交換してという。北軽井沢から戻った日にかかりつけの獣医師に相談した。

自力で食べられなくなったらもうそれ以上治療はしないという私の考えを知っている彼らはそれに沿った治療だけをしていたけれど、ここでもう一度頑張っているコチャの意志を尊重することにした。それに向けて治療開始。今までは通常の点滴だけしていた呑気な彼らも、急に態度が変わって真剣になった。私との会話はお互いタメ口だったけれど、急に敬語を使われて私は目を白黒させた。

治療はすごくお金がかかる。私も覚悟して自分でできることはやらないといけない。けれど自宅で点滴をするのは怖くてまだできない。北軽井沢の先生は皆さんご自分でする方が多いですよと言ったのでやればできるらしいけれど。こちらの先生からも点滴をしながら説明してもらったけれど、できるかなあ。できないと我が家の経済は逼迫して靴も買えなくなる。(買ったけど)商店街で500円のシャツを買おうかと迷ったけれど、買わないで帰ってきた。そう言いながらお気に入りの靴のクリーニング(高い)にはお金を惜しまない。このへんでもっと締まり屋にならないといけない。

仕事は引退するから本格的に北軽井沢の庭作りに励もうと思っていたけれど、それも規模の縮小を迫られるかも。宝くじ買おうかなあ。


















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