2018年4月3日火曜日

築地再訪

先日の花見の時に、築地で買った牛すじで出汁をとったおでんが大好評だった。
もっと食べればよかったという声がいくつか聞こえてきた。
そうよ、人生一期一会だからその時々に悔いのないように食べないと。
私だっていつもあんなに上手く出汁が取れるわけではない。
上手く出来た時に食べてもらわないと、失敗した時の汚名を挽回することが出来ない。

今朝10時15分、築地本願寺前で待ち合わせ。
しかし「電車が動かない」とツアーコンダクターからのショートメールが来た。
ライオンのたてがみのようなスタイルのコンダクターは、築地に顔の広いHさん。
「電車どうやって止めたの」とメールを送ると「ウインク」「電車が私に悩殺されちゃった」のだそうで、どこでもいつでもお騒がせの人なのだ。
それでも駅に2分遅れの到着、さすがミュージシャンは時間に正確。

フワッフワのたてがみヘアーをなびかせて、ものすごく混雑した築地場外を猛スピードで案内してくれる。
今回は私のスキー仲間のHさんも参加。
頭文字が同じだから、コンダクターはM子さんとする。
先日築地にいった時は、雪混じりの霙が降る寒い日だった。
今日は春を一気に通り越して夏のような暑さ。
今年の冬が寒かったから、暑さが苦手の私にはこの落差が受け入れられない。
あっという間に汗ばんでくる。

先日と同じ寿司店に顔をだす。
先日と同じ江戸前のコース。
ピカピカのイワシ、とろとろのマグロ・・・
それはもう口の中で蕩けるように美味しい。
ここのお店はご飯がなくなると閉店だそうで、だからお昼まで待っていられない。
それからは怒涛のように混雑をかき分けて進む。
早足は得意でも前が進まないからかき分けるのに苦労する。
今回も牛すじ、黒豆の煎ったもの、マグロを買う。

築地の場内は関係者以外は10時まで立入禁止だそうで、私達が行ったのは11時過ぎ、その頃になるとたいていのお店は終わっている。
後片付けをしている人たちが勢いよく働いている。
私は働いている人を見るのが好き。
キビキビと働く姿に感動する。
車やカートや発泡スチロールを抱えたお兄さんたちが、ひっきりなしに通る。
鈍い人だと跳ね飛ばされそう。
せりの行われている時間に来たら戦場のようなのかもしれない。
「その時間は入れないから」とM子さんが場内のお店の人に言ったら「仕入れに来ましたと言えばいいのよ」と教えてくれた。

この人達までM子さんの知り合いとは恐れ入りました。
どこに行っても彼女の秘密諜報員が潜伏している。
彼らからモナカまで頂いてしまった。
このモナカは食べようとすると消滅するかもしれない。
情報が入っていたら、それごと食べてしまうかもしれない。
全ての情報は、お寿司屋さんの隣の豆やさんから彼女にもたらされる。
ここにもM子さんのスパイが・・・いえいえ、単なる小学校時代の同級生のようで。
あの大混雑の中でお店を選ぶのは至難の技だけれど、こういう強い味方がいるとなると頼もしい。
私はそれに便乗して良い思いをしている。

以前、知人のお見舞いに聖路加病院に行った時、帰りに築地でお寿司食べて帰ろうと言って歩き始めた。
ちょうどその日はお祭りで、横道を覗くと餅つき大会をやっていた。
あまり人が集まっていなくて、餅つきの人たちにワッと取り囲まれてお餅をごちそうになった。
次々と出されるお餅でお腹がいっぱいになって、残念なことにお寿司はもう入らない。
そんなことも楽しい想い出。

移転された市場にはあまり行く気はしない。
雰囲気が全く変わってしまうでしょう。
幸い場外は残るそうだけれど、今以上に混雑することは予想される。
今のうちに沢山行っておかないと。

























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