2018年3月31日土曜日

桜吹雪

先週お花見のときには7部咲き。
昨日から盛大に散り始めたさくら。
川に面して建てられたわが家は、花びらの舞う様子、目に染みる青葉、暑い日を遮る緑陰、紅葉、そして落ち葉と四季折々桜に目を樂しませてもらっている。

お陰様もあるけれど、落ち葉のころは手に負えない。
毎朝近所の人と競うように掃くけれど、掃いた側から散り積もっていく。
もうやめましょうよと言い合いながら、それでも未練がましく新しい落ち葉退治。
近所の奥さんは体力気力とも充実している。
ものすごい勢いでさっさと掃く。
私は安物の箒の棕櫚の部分が曲がってしまった物で掃くから、捗がいかない。
ちっとも集まらなくて、私の掃いた跡はまだらに落ち葉が残る。
もうひとりの奥さんの掃いたところは見事にまっさら。

昨日の朝、表に出たらお隣のお嫁さんが落ちた花びらを掃いていた。
でも次々に舞い散ってくるので、全くきれいにならない。
側にお姑さんがいて指図している。
たぶんお姑さんに言いつけられてやっているのだと思うけれど、賽の河原に石を積んでいるようで、気の毒になった。
おせっかいとは思ったけれど「今日は無理じゃない?」お姑さんに言った。
お姑さんは朝に弱い人で、私達が早朝落ち葉掃きをしているのを気にかけているものと思える。
私も近所の奥さんも好きでやっているから気にすることはないのに、表に出てきた時に会うとしきりにお礼言う。
「運動してるの」と私達。
お隣さん、張り切ってお嫁さんと掃いていたのに余計なこと言ったかしら?

お隣のお嫁さんは、最初に挨拶に来た時に一言も口をきかない人で、びっくりした。
うつむいて目も合わさない。
それから2年くらいになるか・・・昨日初めておはようございますと言ったので驚いた。

世の中には私のようにおしゃべりもいれば無口もいる。
私は次兄がおそろしい無口だったから、無口は気にならない。
姉たちがおそろしいおしゃべりだったから、おしゃべりも気にならない。
おとなりのお姑さんは上品な人で、こんな人のところに私のようながさつな嫁が来たら大騒ぎになる。
無口なお嫁さんで良かったかもしれない。
それでも挨拶が出来るようになって顔もあげるようになって、上手くいっているのだと少し安心した。

よその家のこと心配しているひまはない。
最近ノラが来ない。
そのかわり白黒のホルスタインの猫版がやってきて餌を横取りしている。
橋を渡った川の向こう側の町内に、多頭飼いの家がある。
古いアパートの1階に、いつも猫が屯しているドアがあって、天気の良い日にはその前の空き地で沢山の猫が日向ぼっこ。
皆白黒模様だから、同じつがいから産まれた子どもたちだと思う。
沢山居る時に数えたら18匹くらい居た。

その中の何匹かが橋を渡って、こちらのテリトリーまで進出してきているらしい。
元を糺せば、この地にパンダちゃんという絶倫男がいて、彼の血筋ではないかと思う。
彼はこのへんのボスだった。
白黒で目の周りが黒く、ちょび髭の模様まであった。
ある年にはわが家で毎日ご飯。
突然いなくなったから死んだのかと思ったら、商店街の踏切の向こう側で目撃される。
そして又急にわが家へ来る。

ある日うちの玄関先で餌をやっていたら、川向うの家の奥さんがあらわれて「あらっ、この子!死んだかと思ったらこんなところにいたのね。ずっとうちで餌をやっていたのよ」
こうやってノラは逞しく生きている。
このパンダちゃんは、そこいら中に子孫を残した。
みんな白黒模様。
顔はフーテンの寅さんそっくり、目が小さくいかつい四角い輪郭。
決して美男子と言えないのに、猫社会ではキングだった。
そっくりな子猫をいたるところで目撃した。
最近見かける白黒は顔も綺麗。
母親が良かったか、パンダちゃんの子孫で無いのかは不明。
なんとか1匹捕まえて、うちの子にならないかと訊いてみたい。










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