2018年3月1日木曜日

おまけはキュウリ

買い物の途中、少し歩き疲れて甘いものが欲しくなった。
商店街には卵専門のお店があって、そこのプリンが美味しそう。
1つ買って食べたいけれど、食べる場所がない。
コーヒーショップに入ると長居をしそう。
甘いものを一口食べれば気がすむ。

蜂蜜専門店の前を通りかかった。
間口の狭い小さなお店だけれど品揃えが多くて、ニュージーランドのマヌカハニーなども置いてある。
その蜂蜜専門店の前にソフトクリームの看板!
今日は低気圧が通過して、午後から暑くなった。
朝方の雨が止むと強い日差しになって、気温がぐんぐんあがってきた。
甘いだけではなく冷たい。
一石二鳥ではないか。
少し汗ばんでいたから、ためらいなくお店に入った。

店のスタッフは中年の女性で気さくな人だった。
私がソフトクリームと彼女に向かってつぶやくと、喜んで説明を始めた。
チョコレート、バニラの他に柑橘類の味も。
小さなお店にしては品揃いが豊富。
大好きなチョコレートをコーンで注文して店頭で立食かと思ったら、店の中に小さな喫茶コーナーが出来ていた。
チョコレート、クリーム共に上質の味がした。

私の家の最寄駅は沿線の中でも最もカジュアルな商店街で、昔のままの安くて便利で気軽なお店が多い。
その代わりおしゃれなお店というのは少ない。
私の家に遊びに来た人たちは、商店街の物価の安さと品揃えの多さに感激して、買い物をして帰るようだ。
楽器と野菜やコロッケを持って帰る人もいる。

某有名女流チェリストが住んでいる街には、とても良い魚屋さんがある。
彼女との室内楽の練習で集まると、帰りがけに皆で魚屋さんに寄る。
楽器と沢山の魚を持って帰るのがいつものことだった。
冬、金沢で仕事した時には、楽器と鱈の入った発泡スチロールの箱を抱えて帰った。
美味しいものに目がないガクタイは、日頃は朝が苦手なのに、こういうときだけ早起きを厭わず朝市に出掛ける。
ある時飛行機が雪のため中々飛ばなくて、鱈の鮮度が落ちると心配したことも。
最近は宅配便が便利になったから、自分で持って帰ることはなくなった。

ああ、そうそう、蜂蜜やさんの話し。
話をしながらソフトクリームをかじっていると、クリームに蜂蜜をかけるように勧められた。
甘すぎない?
試しに柑橘類の蜂蜜をかけてみると、おーいーしーい!
試食用に置いてある蜂蜜で試してみると、百花、柑橘、アカシア、クローバーなどで味も香りも違う。
私は元々嗅覚障害があると思っていたので、ここの蜂蜜の香りを嗅ぎ分けられたのにはびっくりした。
それだけ強い香りなのかもしれないし、たまたま私の鼻の調子が良かったのか。
普通に売っている蜂蜜では体験したことがなかった。

プリンを1つ買おうと思っていたけど・・・という話をしたら、1つだけ買うのは難しいですよねと返事が。
いつもは私は1つでも平気で買うけど今日はなんだか弱気で、キュウリが1本欲しいけど買いにくいのよね。
すると、キュウリ?キュウリなら1本あげますよ、さっきたくさん買ったから。

なんだか都合の良い展開となってきた。
1山買ったキュウリのなかから1本頂いてきた。
なにがしたいかというと、昨日竹輪を頂いたので、穴にキュウリをいれて食べたらおいしかろうと思ったので。

それで思い出したのは、ヴィオラの永野さん。
N響のメンバーだったけれど、若くして亡くなった。
私たちはとても仲良しだった。
ある時パーティーの準備をしていて、私が竹輪にキュウリを入れて「かゆいところに手が届く」と言ったそうなのだ。
私は全然覚えていないけれど、事あるごとに永野さんが「それがおかしくてねえ」と言う。
よほど彼的に受けていたのだろう。

お葬式に行ったら、彼の奥さんが私達を見て泣き崩れた。
私たちは他の参列者と離れたところにいたけれど、出棺までずっと私たちを見ていた。
皆若くて仲が良くて、ともに苦労したいわば戦友たち。
私の人生は人との絆で成り立っているし、それ以外に何もない。

永野さんに関して思い出すことは、彼はスケートの名手だった。
池袋のスケートリンクで私が手すり磨きをしていたら、どこからともなく現れて私をリンク中央に引きずり出そうとする。
突然リンクの1番遠い端からこちらめがけて、猛スピードで不意をつこうと滑ってくる。
その攻防戦の方が私は竹輪より、よほど面白かった。

猛スピードといえば、中央高速道路で史上最高のスピード違反が逮捕されたらしい。
法定速度を135キロ上回る235キロだというからビックリ!
米国のモンスター級スポーツカー、チャレンジャー6400ccだそうで、なーんだ、中央道で40キロオーバーで捕まった私なんて可愛いものだわ。
6400ccも排気量があったら飛ばしてみたくなる気はわかるけれど、どうかドイツのアウトバーンかなんかでやってほしい。






















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