昨日午前10時に車で出発、3時間半ほど走って北軽井沢に到着した。食料と水と全部積み込んで、なるべく人に会わないように。いつも休憩は横川サービスエリアの1回だけ。かんがえると足のしびれや痛みはそれが原因だったのではと思う。足をほとんど動かさない。最近の車は昔のように忙しくギアチェンジのためにクラッチを踏まなくてもいいからじっとしたまま。それでうっ血が起きるのではないかと思ったから最近は貧乏ゆすりをすることにしている。それと弾性ストッキングの着用。これは効果があると思う。
やはり休憩が1回というのは良くないと思ったので、関越道に入るとすぐに1回休憩を取ることにした。ウイークデーということもあって、営業してるの?と訊きたくなるほどの閑散とした売店。トイレに至っては私一人、ふえー、こんなの初めて。数分後出発、とにかく1度足を伸ばすことが目的なのでそそくさと車に乗り込んだ。猫が喚いているけれどなにか文句を言いたいのだろうと無視した。2回めの休憩も同じようにした。
環状8号線も空いていたし関越道もガラガラ、それでもいつもより時間がかかったのはスピードを極力セーブしたため。去年のちょっと怖い体験があったから。追い越し車線を走っていて快適にスピードを出していたら前の車が突然ブレーキを踏んで斜め前に飛びだした。あるいは道路上に落下物でもあったのか。私はアクセルを踏んでいる、前の車はブレーキを踏む、あっという間に前の車のブレーキランプが目の前に。ああ、やっちまったかな?その瞬間目一杯ブレーキを踏むと車は不思議な動作をした。ブレーキに手応えがなくなって一瞬効かないのかと思ったけれどそうではなく、ブレーキをロックしないようにしたらしい。これで助かった。ロックされたらスピンしていたかもしれない。長年の運転歴の中で初めての恐怖の体験。最近の車は賢すぎるのだ。そのためにこの車を選んだのは正解だった。
車に助けられた、私は心底車に感謝した。それ以来そういうことが起きても大丈夫ではあっても車に助けられるような運転をしてはいけないと反省して、免許をとって半世紀以上経った今、生まれて初めて野放図にスピ-ドを出すのはやめようと思った。今まで10台以上の車を乗りつぶし引っ掻き傷は数しれず、それでも車がすきで事故は起こさなかった。最近の引っかき傷の多くは北軽井沢の家のアプローチにゴロゴロおいてある浅間の溶岩。今事故を起こしたら無事故のキャリアに傷がつく。
ノンちゃんの家に入っていくと嬉しいことがあった。去年家を閉めるときに植えていったすみれの花が生き延びていたのだ。北軽井沢の冬は特別寒い。浅間おろしの寒風に吹かれると震え上がる。しかしこの冬は暖冬だった。それで助かったのかもしれないけれど、ノンちゃんの愛した大木の根元にぐるりと植えた花のうち、小さなすみれだけが残っていた。他の花はほぼ全滅。
私はこの庭をすみれで埋め尽くそうと思っている。水道も凍ってしまい必ず水抜きをしないと大変なことになるここで、懸命に生き延びてくれてまだ鮮やかに咲いているなんて。なんという生命力、これで決まった。ここは庭一面にすみれの種を蒔こう。ノンちゃんが行ってしまってからずっと考えていた。紫の花が好きだというノンちゃんに菫はピッタリではないか。そしてもう1種類、ラベンダーを買ってきた。北海道で咲くくらいだから寒さに強いのではないかと。この花で埋め尽くそう。まだ表札も替えていない。相変わらずノンちゃんはこの家の主なのだ。
今、別荘地の森にはひと気がまったくない。今は多分私だけ?でも入り口付近の家に車が停まっていたからだれかいるかも。物音もしない静かな夜を過ごしている。いつもならリスやムササビがシャッターにぶつかって驚かされるけれど、まだ眠りから覚めていないらしい。もっとも木の芽もまだ生えていないのだから動物たちのごちそうもないわけで。たまにはなんの物音もしないところで暮らすのは悪くない。
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