2023年11月15日水曜日

ホームコンサート

 愉快な仲間たちは今日も元気。

同病ならぬ老病の気はどんどん進行しておりながら、未だに皆食欲も音欲も衰えず。今日もまた大きな楽器のコントラバスやチェロやヴィオラを抱えて我が家の階段をのっしのっしと上がってくる。ピアニストも楽器は持っていないのに、大きな荷物を抱えて登ってくる。

練習が始まると大混乱、ボーン・ウイリアムズの「ピアノ五重奏曲」を楽しむ私達の平均年齢はというと、むにゃむにゃ、さあ、いくつでしたっけ?わすれるほど長く生きてまいりました。我らが中心人物のHさんは日本の女流コントラバス奏者の草分け的存在。私が所属していたオーケストラで数年間一緒に過ごしたあと私達のスキー愛好家の集団「雪雀連」のメンバーである調律師のご主人と結婚した。彼女は室内楽でコントラバスが編成に入っている曲が少ないことから、コンバスの入っている曲を探し出してきて私達と楽しんできた。練習したからには生き物に聞かせたい、猫でもいいけれどできれば人間に聞いてもらいたいというので、狭い我が家のレッスン室でご披露することになった。

聞かされる人はまだ募集中、最大人数は8人くらいまで、部屋が狭く演奏者が多い上に大きな楽器も多いので、ぎゅうぎゅう詰めればなんとか入れるが窒息しかねない。ピアノが邪魔なんだけど。ピアノが中心の曲なのに。

この曲の編成はシューベルトの「ます」と同じでヴァイオリン,ヴィオラ、チェロ、コントラバス、あれ、4人しかいないじゃない?おやおやピアノをお忘れですよ。だからピアノ五重奏曲って言ってるでしょう。なんてガヤガヤしながら楽しんでいますよ。「マス」は古今東西のピアノ五重奏曲中の五重奏曲。しかしどこから見つけてくるのかHさんは次々と他の曲も探してきては立派なスコアとパート譜のコピーをきれいに製本して持ってくる。それでのそのそと譜読みを始めると、これが大変で音が取れない、リズムがわからない、他の人が今何をしているのかも知らない、我関せずと言いたいところだが、途中でずれると最後に一緒に終われないからもう一度元に戻ってやり直し。

一番若いチェリストがハキハキと皆をまとめてくれても次の練習にはもう忘れてしまうから曲がまとまらない。半分は自分たちの楽しみのためだけに練習しているけれど、人に聴いてもらうには一体どんな曲か分かる程度にはしておきたい。

始まって1時間もするともうお茶が飲みたくなる。甘いものが欲しくなる。一旦休憩するとおしゃべりが止まらなくなって練習のことは忘れてしまう。てな具合に遅々として曲がまとまらないけれど、開催に向けて頑張っておりますので、休日の貴重な時間を無駄に潰しても良いとお考えの方はどうぞnekotama宅にお越しくださいませ。家はどこ?ってあなたあそこですよ、桜並木の川沿いのほらあそこ。ちょっと人目につかないネズミの通り道に近い。

11月23日(休)14時開演 入場無料

曲はボーン・ウイリアムズのピアノ五重奏曲とシューベルト「ます」の二曲。

場所が狭いので入りきれない人は近所の居酒家で昼酒でも楽しんでお帰りください。途中で止まったり弾き直したり喧嘩を始めたりするかもしれない。それもご愛嬌と思ってくださればお楽しみになれるでしょう。

楽器が大きいのはわかるけどピアニストの抱えてきた大きな荷物ってなんだとのご質問、いや、あなたの記憶力はすごい、よく覚えておられましたね。実は彼女はお料理が好きで毎回他のメンバーに食べさせるために色々作って持ってきてくれるのですよ。ピアノは持って来ないので2トントラック一台分くらいのごちそうを・・・ほら、またおばあちゃん嘘をつくのはおやめなさい。あら、介護士さんに叱られちゃったわ。本当は3トントラックなんだけどね。怖い世界を覗いてみる勇気がお有りの方はどうぞ、お集まりください。

ただし人数に限りがあるので要予約、電話?って。紙コップの糸電話で十分でしょう。


















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