魚なのになんで田作り?
広辞苑によれば「ごまめ」の異称。田植えの祝儀魚として用いたという。また鰯類が田の肥料として早くから認められたからともいう。私達が増税のたびに歯ぎしりをする、あの「ごまめ」力のないものがいたずらにいきりたつことを言う。
先日一緒に箱根で恥を晒してきた私とその友人M子さんのほうからおくられたごまめさんたち。湘南に住む彼女が美味しいからと言って送ってくださった。「活きのいいのを頼むよ」と言ったら、田作りに変身する前は活きが良かったハヅ、だそうでなんか怪しいけど信じよう。
それが届いた日は友人のアマチュアコーラスグループがコロナ以来久々のコンサートというので、浜離宮ホールにでかけた。このホールでコンサートができるのは経済的にも人数が多くないとできないから、われら貧乏アンサンブルには手が届かない羨ましさ。音が流石に良いし、客席もステージもきれいだし気持ちの良いひとときだった。数年のブランクの中で世代交替があったのか、それとも定年退職をして体力がついたのか、はたまた会場の音響の良さからか、なかなかの出来栄えで拍手。
帰って田作りをあたたかいご飯で頂こうと思っていたら、その前に空腹で倒れそうになって、山手線の百年ごしのメンテナンスで電車が混んで(山手線でない路線まで影響して)結局、好きなお寿司屋さんでちょっとつまんで帰ったので今朝まで田作りには待機してもらった。
早朝目が覚めてそういえばと冷蔵庫から取り出したお魚さんたち、コチコチに緊張して目があっても瞬きもしない。くすぐっても「きゃあ」とも言わない。岩内で獲れたのかな?と思ったら横須賀らしい。なんだ同県人ではないか。まだ早いけど一匹かじったらもう我慢できず、早速ホカホカご飯と味噌汁と一緒に頂いた。ああ、幸せ!甘み、苦味、香ばしさが調和して至福の時間。
今年に入ってから食事の嗜好が急激に和食に傾いている。今まではパンや肉が好きで、バター味が好きで、外食はほとんどイタリアン。今年の猛烈な暑さのせいか、和食に移ったのが自分でも信じられないほどの変化。和食を適度に食べていると大変体調が良いということに気がついた。今までは肉食系女子だった。数日肉を食べないと猛烈に食べたくなったのが嘘のように豆腐類に移行。いまや精進料理の体をなしている我が家の食事。しみじみと美味しいと思う。
そろそろ尼寺に行くほうがいいかも。しかし門前で断られるだろうな。不信心で素行の悪さをなじられて結果破門の憂き目にあいそう。尼寺に入れてもらえれば楽しい環境作りで愉快な尼寺として有名にできるのに。
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