2024年8月28日水曜日

フェにゃックス

不死鳥、不死猫 こちゃ。

今朝猫が私を呼んだ。「朝ご飯はまだ?」ん、のんちゃん?しかし声はサークルから聞こえたような。なにっ!コチャが立っている。前足を踏ん張ってしっかりとこちらを見てグラグラしながらも立っている。まさかの事態に私は口をあんぐり。

昨晩は「古典」の秋の定期演奏会のための練習が始まった。東京文化会館のリハーサル室に集まったメンバー一同。ヴァイオリンとチェロの新しいメンバーが二人、コントラバスのエキストラが一人、そして今回テレマンのヴィオラコンチェルトのソリストが急病のため、急遽代役を引き受けてくださったヴィオリスト。これだけの初顔合わせは以前の「古典」ではめったにないことなのに、滞りなく練習は進んだ。

非常に活発な意見の交換や質問や、コンマスの手際の良い対応に練習は滞りなく進んだ。今までの「古典」は前コンマスの意見ですべてが収まったけれど、これからは若いメンバーの意見も活発に出るような、そんな「古典」になってくれると思うのが喜ばしい。皆生き生きとテンポも一段階上がったようだ。隣の新人は私とは半世紀ちかくの年の差。しっかりとした技術と初めての参加なのに臆せず物言う活発なところが心地よい。こうでなくてはね。

私はこれで安心して「古典」を引退できる。

練習が終わり帰宅したときは22時は過ぎて、コチャの食事とトイレの限界。もう虹の橋はとっくに消えていたから安心していたものの、サークルの蔽いを取るのが怖い。しかしコチャはしっかりとした顔で私を迎えた。

目は瞬膜に覆われ足は立たないものの明らかに餌がもらえるのを期待している。まず猫介護用のエプロンをかけ、おむつの点検。そして大急ぎでペースト状の餌と水の噴射のためのプラスティック容器に餌と水を満タンにして、準備万端。猫もここまで生きると化け猫になる。コチャはすっかり心得て私の膝で満足気にくつろいでいる。夜更けの食事もだけれど、私に抱っこされることが殊の外嬉しいようだ。

そして今朝奇跡は起こった。たしか昨夜まで声が出なかったコチャが普通の声で私を呼んだのだ。これで何度目?しょっちゅうもうおしまいだと諦めることがあって、それでも未練たらしく今回もしばらく点滴をしてもらった。あまり効果は見られないからと諦めた矢先、気持ちの整理がついたと諦めていたのに。  もう餌は食べさせないようにしようと思ったのに。コチャにとって、私に抱っこされている時間は至福のときだったのだろう。白濁した目がこちらを見上げてくる。見えてはいないと思うのに、しっかりと視線が合う。

なんという生命力、痩せ細り 被毛はボロボロ、声も出せない状態なのに。おむつをされてサークルに寝かされて時々仕事で放置されても文句も言わず蘇ってくる。

不死鳥ならぬ不死猫コチャにエールを!

頑張れ!頑にゃれ!えいえいニャ~ン!









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