トイレの水もれが見つかってから、バルブを締めて水が流れないようにしたためにタンクに常に水を補充する必要に迫られた。これがなかなかの重労働。この暑さでは中途半端な水量では流れないものがあると危険だから、たっぷりと補充する。真夜中にバケツに水を入れて3往復くらいしないと充満しない。
それでも日頃の運動不足を補えるよいとではある。他の部屋にもう一つトイレはあるけれど、いちいち鍵の開けしめが面倒で、結局毎日水を汲むことになった。最初のうちは量がわからなくて少なすぎて役立たなかりしたけれど、数日もすると手慣れてくる。お陰で災害時にトイレのことで困ったらこの経験が役立つと思えば苦痛を感じることもない。
猫砂を他製品に変えたために、買い置きしてあった以前使っていた砂が余った。友人にお宅の猫さんはつかわない?と訊いたら「災害時に役に立つかもしれないからとっておいたら」と言われてそれもそうだといくつかの砂がうちにある。それは今使うべきかと考えて使ってみようと思ったけれど、どうやって使っていいかわからない。そのうちAIにきいてみよう。本当に使えるのかな。
水を運んでいるうちに数日もたつと体がよく動くようになってきた。どうもちょうどよい運動量であるらしい。毎日テレビを見てぼんやりと過ごしていたけれど、時々は少し困ったことがあってもいいような気がしてきた。あまりにも暑くて体を動かさないで過ごしていたから、これは神様の思し召し。私の神様はなぜか猫の姿をしているのでご利益はなさそうだけれど、それでも多少足腰が強くなった気がしている。
今朝やっと修理の人が来てくれた。やれやれ嬉しや!痩せた小柄な年配の職人さんは重たい部品を持ち上げるのも見ていて怖いくらい非力に見えるけれど、さすが年季が入っているらしく手際よく仕事を進めていく。
私はこういう職人さんの仕事を見ているのは大好きだけど、ものがものなのであまり美しくもないし汚いものが見えると嫌なので見に行かなかった。時々大きな音がして何だなんだと野次馬になる。おかしなことになにも水を流してもいないのに、ずっと軽い音がうなっている。風の音のような水の流れのような、どこに音源があるのかと思ったら、工務店のひとが笑いながら「涼しいジャケットをきているんですよ。ここにファンが入って回っています」と。なるほどよく見るとジャケットの腰のあたりにちょっと膨らみがあって、そのへんから音がしている。
昨今の暑さではこうでもしないと職人さんたちは熱中症で倒れてしまう。いろいろたいへんだなあ。でも私の家は冷房がつけっぱなしになっている。そして先日ベランダのガラス戸を二重に、ガラスは強化ガラスにした。これが功を奏して家の中にいる限りでは救急車のお世話にならないで済みそう。
けれど体調は相変わらずだるさや頭痛、足が痙攣する。たまらず近所の病院で漢方薬の処方箋を書いてもらった。今日はやっと少しだけ気温が落ち着いてきた。たった1.2度の差であっても体調は全く違う。涼しくなればもっと良くなりそう。
それなのにさっきから人より体温高めなのに毛皮を着て大騒ぎして私の膝によじ登ってくるものがいる。なんなの、なにも用事はないくせに。