2021年5月8日土曜日

スワッテクダサイ

大谷翔平くんの大活躍を連日テレビで見ることができる。スポーツのなかでも特に野球が好きというわけではない私も彼の活躍を楽しみにしている。彼のことを知って以来、私はショウヘイファンなのだ。顔が可愛い、性格が可愛い、足が長い、何をやっても可愛い。

最近はアメリカで片言の日本語を使っての実況中継が聞こえる。翔平君が討ち取った打者に対して「スワッテクダサイ」これはベンチに戻って座っておれということらしい。こう言われては立つ瀬がないこの打者も、苦笑いするっきゃない。一種の怪物。コロナ禍の中での明るい話題はこれしかない。オリンピックが中止になるかもしれないこの時期に、うれしいニュース。テレビ東京のアナウンサー、片言の日本語でと言いながら「シット・ダウン」と片言の英語で解説していたのがおかしい。なに?嫉妬駝運?

スワッテクダサイの反対は立ってください。

私はいつも言うように非常に小柄で、弱い犬ほどよく吠えると言うように気性が荒い。それでよくトラブルを起こす。ある時期、オーケストラに男性の小柄な人がいた。私より少し高いくらいの身長。オーケストラピットでバレエの音楽を演奏することがよくあって、彼はコンサートマスターをつとめていた。

チャイコフスキーの「白鳥の湖」には非常に有名な場面、王子と白鳥の化身のオデット姫との愛のシーンがある。音楽はヴァイオリンとチェロの美しいメロディーでよく知られている。そこに来るとコンサートマスターは立ち上がって演奏するのが、当時の流行りだった。オーケストラピットは客席から低いところにあるので、音が聞こえにくいということもあるし、誰が演奏しているのか見せたいという理由でもあったのだと思う。今はどうなっているのかは知らないけれど。彼はいつも美しく演奏して拍手を浴びていた。

その後私はオーケストラを離れ数十年後、彼に再会した。色々懐かしい思い出話などで彼が話し始めた。「僕はね、白鳥の湖のソロを弾いていた時立って弾いてくださいって言われたんですよ。僕は立って弾いていたのに」

「あら、誰がそんな失礼なことを言ったの?」すると彼は私をじっと見て、人差し指を私の鼻先に突きつけて「あなたですよ」アハハ冷や汗かきました。

言った方は軽い冗談と思っていたけれど、言われた方はずっと覚えていたのだ。私自身は多少の不便はあるものの、小柄なのは苦にならない。けれど人によっては気にする人もいるのだということを忘れていました。ごめんなさい、コンマス様。

若さにかまけて傍若無人に振る舞っていた私。今でもその気はあるものの、今だったらそんなこと・・・うーん、まだ言うかも。口は災いのもと、お気をつけて。

翔平くんは大活躍、それを日本のこととして喜んでいるけれど、彼はもはや日本の枠を超えている。日本という狭い枠にとらわれず純粋に応援したい。まさか私が野球のファンになるなんて思いもよらなかったと言うと語弊がある。野球でなくて翔平ファンなのだ。









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