いい子しているつもりでいたらやはり北軽井沢に用事があって、急遽1日だけ出かけねばならなくなった。朝関越に向かって出発。環状8号線は連休だというので車は順調にながれている。しかし、瀬田の交差点を過ぎた頃から妙に足がピクピクする。嫌な予感!案の定足がキーンと攣った。足の形が変形してブレーキを踏むのに苦労する。なんとか関越道の入り口付近までたどり着いた。
そこで路肩に車を止めて考えた。今までこんなに長い時間足攣りが治らないことはなかった。普段なら数分で治ってじっと我慢していればその日一日大丈夫なのに、これは尋常ではない。そうだ薬があったはずだから一服するか。トランクを開けてそれらしいところを探しても見つからない。
考えたら一日だけだから余分な荷物はいらないと思っておいてきた。多分その中に薬があったのだ。しばらく車の中で思案した。このまま高速に入って足がつって万一急ブレーキを踏まなければならない事態になったら大事になる。本当は私の車は最近の安全装置が装備されていて、エンジンブレーキがかかるようにセットすればアクセルを踏まないと自然にブレーキが掛かるようになっている。しかし、どれほどの効果があるかは未経験。目の前の高速入り口から入ってしまえばゆっくり行けば危険は少ないかもしれないけれど、保証はない。運転はどんなときでも保証はないけれど、足がつっているのにそのまま運転するのは無責任。今日は自宅に引っ返して薬を飲んで明日出直そう。
自宅に戻って薬を飲んでぐっすりと眠った。夜中に猫がギャンなきするので目が覚めた。時間は午前1時過ぎ、よし今だ。激しく嫌がる猫をケージに放り込んで2時半出発。猫は抗議の声を上げてずっと喚いている。午前5時、足も攣らず順調に森に到着した。あれほど嫌がっていた猫が、気分良く餌を食べてトイレを済ませて自分の巣にこもって寝てしまった。夜明けの美しさに私はうっとりしながら、少し散歩することにした。いつもより停まっている車の数は多いけれど、明日にはこの人達は帰ってしまう。明日から森は人っ子一人いなくなるだろう。
頼んでおいた新しいウッドデッキが完成してあとは川に向かって降りる階段を付けることになった。その階段の設置のことで打ち合わせに来てくれないかと工務店から連絡があった。ウッドデッキの仕上がりは予想を遥か超えていた。今まであったデッキは幅も狭く材質の木が朽ちていて踏み抜きそうな感じだった。小さくて人が数人乗ったらいっぱいになってしまう。見るからに危なっかしかった。それが一回り大きくなって手すりがついて、その手すりの下にはベンチが。手すり付きのベンチのようなもの、これなら椅子を並べる必要もないし大勢の人が座れる。一回り広げた大きさのおかげでまるで部屋自体が広くなったような気がする。
キッチンのシンク前に居座っていた巨大な備え付けの食器棚を撤去して、広いウッドデッキをつけただけで広々とした開放的な空間になった。朝日の入り方まで違う。食器棚のおかげで風通しが悪いと悪評だったリビングがスッキリと見違えるようになった。これでノンちゃんの家のリフォームの計画は一段落。3年がかりでやっと自分のものになった気がする。未だに表札はノンちゃん夫妻の名前のままなので、これからかわいい表札を作ってくれる人を探している。
やっと家は整ったのに、私はポンコツであと何年ここに通えるかわからない。いっそのこと住み着いてしまおうと管理人さんに相談した。ここは冬が厳しい。年老いて住むには厳しすぎる環境だけれど、一人暮らしをしているという管理事務所の女性はこともなげに「大丈夫ですよ。冬は普段と景色が変わってそれはそれはきれいですよ」こともなげに言う。今は初夏のきれいな景色。真冬に水道管が破裂したり電気が止まったりしたら命がけだなあ。しかしそういう経験したことないし、一冬過ごしてみようか。
昨日来て用がすんだから今日帰る。なんてこった。帰路の高速で攣らないように、私の足よ頼みますよ。
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