2021年5月1日土曜日

セコムは忙しい

たいてい夜中か明け方に電話がかかってくる。あ、しまった、またやっちまった!

最初は驚いた。こんな夜中に電話というと身内の訃報か急病、兄はもうかなり高齢だし兄だけではない、ほかの兄弟かもしれない。電話口に出ると 「セコムです、大丈夫ですか?」はあ、なにが?「生活反応がしていませんが倒れられているのではないかと」

私は一人暮らしだから、万一自分が倒れたときに身内に知られないと困る。それである一定の時間にセットした生活反応のセンサーが働いて、その時間に人の動きが感知されないと自動的にセコムさんの方へ連絡が行くという仕掛けになっている。私は生活空間とレッスン室が別れているので、それぞれにその装置がセットされている。それでレッスン室の方でよく失敗する。ちなみにこのセンサーは猫くらいの大きさのものでは感知しないそうなのだ。

今日も眠る前に確認した。ヴァイオリンはいつものベッドの横に寝ている。それではレッスン室のセットはしたに違いない。しかし、あくまでも己を知らない私は確認もせずに眠ってしまった。なんでもした「つもり」できているに「違いない」そして夜明けの電話となる。

普通の人なら2,3回失敗すれば学ぶことを、私は延々と繰り返す。最初のうちはセコムの警備員さんも緊張した声だったけれど、最近はこころなしかのんびり聞こえる。またあの家か、全くもう手間取らせて・・・とか、必要ないんじゃないの、どうせセットミスなんだから・・・とか考えているかも、いや、そんなことを言ったら毎回怒りもせずに電話してくれるセコムさんに悪い。とにかく老人の孤独死は避けたい。

よく小さな古い木造アパートの一室でおばあさんが亡くなって、畳を取り替えようとしたら1億円出てきたなんて話聞くでしょう。でも私に限ってそんなことは一切ないから期待しないでね。なぜなら家に畳がないから。その前にもちろんお金もないから。

今夜は電話が鳴る前に目が覚めた。猫が大騒ぎしている。お腹が空いたのかと思って餌を与えても食べない。隣の部屋で警報がなっているのを耳ざとくキャッチしていたらしい。電話がかかってきて警報装置をもとに戻したら、さっさと寢に行ってしまった。変な時間に目が覚めて困っている私。まだ1時間半しか寝ていないのにこのすっきりした寝覚めはどうしたものか。これでまた寝ると朝起きたとき、どんよりして午前中使い物にならない。

動物の聴覚はすごい。うちの猫は人間で言えば90歳以上なのに、階段の踊り場を隔てた部屋のドア1枚隔てたそのまた次のドアが閉まっている部屋の中でなっている音をキャッチするなんて。さて、もう一眠り。コロナで仕事がないのが幸いして、ずっと寝ていられるのは助かるけれど、本当のこと言えば寝なくていいから仕事があったほうがいい。







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