2021年5月2日日曜日

ゴールデンウイークは

本当なら先月末からゴールデンウイークは北軽井沢の森にこもるつもりだった。車にはすでに衣類や寝具などと食材が積まれて、あとは猫とヴァイオリンと私が乗ってエンジンをかけるばかりになっていた。明日は出発しようと思うと雷注意報が出たりして一日延ばす。そしてもうこれ以上待てないから明日目が覚めたらすぐに出発というとき、テレビで医療現場の映像を見た。あまりの 修羅場に絶句した。

何回も言うように私が北軽井沢に行くのは、本当に安全だと思うから。自宅のドアを出て車に乗り込めば、あとは一目散。大抵は深夜から早朝にかけて車が最も少ない時間帯を選ぶ。サービスエリアにもほとんど人がいない。森に着けばそのまま家に入る。出入りするのはたまにコンビニに行くときだけ。それも店内にいるのは5分ほど。手の消毒は怠らない。外に出るのは広大な浅間山の麓の牧場でランチをするときだけ。これなら迷惑をかけないと思うものの、他県ナンバーで来られると地元ではやはり不愉快なのでは?と思ってしまう。

医療現場の映像とは、ただ一人の患者を10人もの人たちが寝返りをさせている場面だった。体の自由が効かなくなった人は本当に重いらしい。呼吸が困難なので時々寝返りをさせてうつ伏せにすると、わずかに酸素が肺に追い込まれて呼吸が少し楽になるらしい。寝返りをさせるのもゆっくりとさせないといけないから、とても時間がかかる。患者を並べておいて点滴をするだけではなく、ひとりひとりの呼吸を楽にするために、そうやって大勢の人手が必要になる。これを見て医療関係者の大変さを初めて実感した。想像はできていたけれど、この状態を目の当たりにしたとたん、私の認識がかなり甘かったのではないかと思った。

北軽井沢に行くのも自分なりの安全の基準を満たしていると思っていたけれど、今回は自宅でじっとしていることを決心した。自分的に森の中にいるほうがずっと健康的でいられる。自宅が安全とは言い切れない。時々スーパーに買い出しに行くと、以前よりずっと人出が多い。一人で買い物すればいいのに、家族で来る。運転手でついてきたおじさんは車で待機していればいいものを、通路をウロウロして邪魔なこと、この上ない。しかも商品に触る、あれ、いやよねえ・・・電話の向こうでも息巻いている人がいる。会話の最後の締めくくりは大抵これ。

私がせっかくの森の生活を諦めたのは、東京都知事の悲痛な叫びに共鳴したから。彼女は色々批判を浴びながらも冷静に対処している。特に自民党の議員のいじめとも言えるような悪意を感じる批判にも耐えて日々努力している。これは好き嫌いは別として評価されるべきではないかと思う。もしオリンピックを実現するなら恨みを忘れて協力しなければいけないときに、敵味方に分かれるようなことはしてはならない。失敗したら知事のせいにする意図が見え透いている。菅総理、もういい加減しっかりしてください。この時点でオリンピックなんて・・・私はコロナ感染が始まった時点で、やめたほうがいいと思っていた。このウイルス普通ではない。

やめたために被る損害は莫大なものになると思うけれど、今の状態でこの時点で実行できるとまだ思っている人がいるのが不思議なのだ。万一実現してそのときに国内外の選手たちに感染拡大したらと思うと、ゾッとする。ただでさえ足りない看護師を500人もよこせと言われて派遣できる医療機関があるとは思えない。本当はその数倍も必要らしい。派遣したとして、その間の一般人の患者の危険性はどうするのか。オリンピック関係者が優先されるのかな?

そんなこんな考えていたら、北軽井沢にいるのと自宅にいるのでは危険度は自宅のほうだし、傍迷惑度も自宅の方だけれど、心情的に身動きが取れなくなってしまった。どこで何がどう展開するのか予想がつかないのがコロナ禍の恐ろしさ。金縛りにあっている。まもなくワクチンの接種がうけられる。それまではとにかく動かなくていいときには動くのをよそうと考えた。せっかくの良い季節だけれどじっと我慢の子。

口内炎は無事に薬が効いて治った。いつもなら薬すら飲まないけれど、きちんと1日3回食後に飲んで塗り薬も塗って、コロナ感染が始まってから私はだいぶいい子している。果たしてワクチンが新種型のウイルスに効くのかどうかも心配だけれど、ひとまず安心できるかな。








0 件のコメント:

コメントを投稿