2023年7月25日火曜日

新しい曲

 私とアンサンブルの仲間は世間的には引退寸前だけれど、いまだに集まってはなにか企んでいる。

毎年地元のサポーターズが主催する北軽井沢ミュージックホールフェスティバルは今年は開催されないらしいので、自主的にアンサンブルのコンサートを行うことにした。それで候補に上った曲はボーン・ウイリアムズのピアノ五重奏曲。この曲の楽器編成はヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス・ピアノ。有名なシューベルト「鱒」と編成が同じ。コントラバスの入ったピアノ五重奏曲は通常のピアノ五重奏曲とは編成が異なってヴァイオリンが一本、コントラバスが入る。普通はヴァイオリンが2本でコントラバスははいらない。私達の仲間は女性コントラバス奏者のHさんが中心的な存在なので、ぜひコンバスの入る曲をということで今その「変わった」編成の方の五重奏曲を数曲練習中。

昨年はゲッツというドイツの作曲家の五重奏曲を弾いた。そして今度はウイリアムズの五重奏、8月に北軽井沢で本番をと思ったけれど、練習合宿を北軽井沢でやってから自宅に戻ってミニコンサートを開くことになった。時々自宅でも簡単な集まりをすることがあるけれど部屋が狭く、あまりたくさんの人には聞いていただけない。ただし、音の条件は自宅のほうがずっと良いので演奏は楽になる。それで北軽井沢で毎年聴いてくださる方々には申し訳ないけれど、もし来年フェスティバルが開催されるならまたそのときにお目にかかりたいと思っています。

その他には私のオーケストラ時代の相棒とのシュポアのヴァイオリン二重奏曲。これもただいま練習中ということでいつ本番でひけるかわからないけれど、いつか弾いてねと言われて時々練習している。年をとっても嬉しいことに新しい曲に挑戦するときにはワクワク感がはんぱない。これは本当に幸せなことだと思う。

北軽井沢のミュージックホールは前面のシャッターを開けるとほとんど屋外と一緒で、その分蝉の声や雷が演奏に参加してくれるから愉快ではあるけれど、楽器の湿度管理などが難しく苦労する。でもみんなはこの自然と一緒の環境がとても好き。青空や雨や何ものにも代えがたい清浄な空気、本当に爽やかで美しい。ときには雷鳴がコンサート開始のベルのかわりだったりして笑える。

音楽教室のアンサンブルのメンバーが今年も北軽にやってくる。よくこんな交通の不便なところまで来てくれるものと感謝している。コロナでホール使用の不許可など練習場所の不便さを味あわせてしまって申し訳ないと思うのに、彼らは凝りもせず毎年ニコニコとこの地にやってきて本当に集中して練習に励んでいく。素敵な毎年の行事なのだ。

その北軽井沢が開発の波に乗っている。新しいカフェやレストランなどがどんどんできている。私とししてはあまりにぎやかになるのはわざわざこの地に来た甲斐がないと思うけれど、ひと気があるのは安心感につながる。シーズンオフには夜の森の中で周囲の家のどこにも明かりがついていないときが多い。それはそれで静かで良いのではあるけれど、多少の緊張感は常にある。夜中に窓のシャッターにドンッと音がして、多分リスやムササビだとおもうけれどかなりビックリすることもある。

一軒でも明かりがついているとホッとするけれど、晩秋や早春の時期にはほとんどの家は都会に退去してしまって真っ暗闇。私の家は敷地入り口に外燈がついている上、玄関ドアも夜になれば明かりがつく。真っ暗な中で一軒だけかなり目につくらしい。それで始まったのがちょっとしたイタズラ。イングリッシュガーデンを目指して花を植え始めたのが嫌がらせの始まり。なに、大した花なんか植えていないのですよ。

先日はダリアとひまわりと夾竹桃がやられた。次のときはひまわりをもう一度植えたら根っこごと引き抜いてわざとだという証拠にその辺に捨てていく。非常に腹立たしかった。こんなところには花の好きな人が多いはずだと思っていたけれど、そうではない人もいるらしい。私が毎日楽しそうに庭仕事をしているからかも。庭仕事が体に良いということがよくわかった。全身運動なので本当に元気になれる。お陰で足腰のしっかりしてきたことは数年前以上のコンディションに戻った。最近は小走りもできる。嫌がらせはともかく気にしないことで乗り切ろうと思っている。










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