2023年7月10日月曜日

七夕メモリアルコンサート

胃腸の調子が良くないので出席をためらっていたけれど、七回忌の大切な節目の集まりなので今日もまた昨日と同じ帝国ホテルへでかけた。どなたの七回忌かというと主人公は軽井沢のY子さんのお父様。元弁護士で穏やかでユーモアがあって素敵な銀髪の紳士だった。

Y子さんと知り合ってから彼に初めてお目にかかったと思っていたけれど、実は私が所属していた頃の東京交響楽団に定期会員として来てくださっていたらしい。ということは新人だった私が顔を赤くしたり青くしたりして奮闘していた姿をご覧になっていたということで、それもつい最近わかったことで、なにか深いご縁を感じた。

会場に入ると入り口付近にY子さんのご両親の写真とともにチワワのすみれこちゃんの写真も飾ってあった。すみれこちゃんは賢く感情豊かなそれはそれは可愛いワンちゃんだった。軽井沢で散歩していたとき、私の姉の足が遅く少しでも皆から離れてしまうとすみれこちゃんが気遣って姉をじっと待っている。今でも姉はその可愛らしい姿を「あの子は優しい子だった」と思い出しているのだ。残念なことに大変病弱で数年前に虹の彼方に行ってしまったすみれこちゃん。

会場の受付で席を自分で選択してくださいというから裏返しの番号札を引いたら、ちょうど会場の真ん中のテーブルが当たった。今日の演奏のステージの真ん前、元日航のパイロットだった人と今日の演奏者の谷康一さんたちと相席だった。今日私は演奏はしなくて良いはずだったのに、谷さんと共演するヴァイオリンの美智子さんの一言でご一緒に弾くことになった。ヴァイオリンを持ってきてくださいねとY子さんに言われて逆らえず、楽器だけ持っていった。弾くかどうかは会場の雰囲気で決めようと。ヴァイオリンの美智子さんはなぜか髪の毛が緑色、「おや、梅雨時で髪の毛もカビた?」と最初のパンチを繰り出すと「そちらこそ、その髪の色はどうしたの」と反撃を受ける。私もひと様があまり染めないような金髪。どっこいどっこいですな。

胃腸が不具合なので少しだけにしておこうと思っても料理の美味しさはさすがで、しかもいつもより多めに食べても胸焼けもしない。日常的にどれほど質の悪い食生活をしているかわかるというもの。毎日ここに来て食べれば胸焼けはしない。そんな生活をしてみたい。テノール歌手の藤原義江さんはこの帝国ホテルに住んでいたというから、毎日こんな上等なものをたべていたのだろう。

Y子さんのお父様は常に楽しく華やかなことがお好きだったので、今日の演奏はうってつけの楽しいものだった。皆さんノリノリで手拍子。ルート66、聖者がまちにやってきた、虹の彼方になどおなじみの曲が矢継ぎ早に演奏されて会場は手拍子と歓声で沸き返った。私は2曲初見で参加させてもらった。やはりこういう曲を弾くのはすごく楽しい。こちらのジャンルに転向しようかしら。他のお客様たちは世間の常識圏内にいるからそれぞれ年齢にふさわしい落ち着きがあるけれど、バンドの男性たちのなんて若々しいこと、ダンディでいたずらっ子のよう。

谷さんと元日航のパイロットさんたちは幼馴染で同じ中学だったそうで、それがお互いしばらく別の道を過ごしてから再びY子さんの元で再会したという。これもご縁の深さを感じる話だった。人はみなどこかで繋がっていることを実感させられた。私はあまり食べられないといった手前食べ過ぎは禁物、でも結局デザート3つとコーヒー3杯まで平らげてしまった。今夜眠れるか、はたまた胃痛でウンウン泣くか、怖い!










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