GROUP"Largo"のピアノコンサートはすこし雨模様だったものの、台風雨の影響もなく無事終了。
国立音大並びに大学院の元教授の芝治子門下生によるこのコンサートは、毎年代々木上原のムジカーザで行われる。
この門下生たちが皆、とても美しい女性たちで、しかもすごく上手い。
長く艶やかな黒髪を背中までさげて、プルンプルンしない引き締まった二の腕を惜しげもなく見せて・・・若さっていいなあ。
揃いも揃って美人ばかり。
その中に毎年混じって弾くのは相当勇気が必要です。
今日も持っていったドレスがついこの間まで緩かったのに、楽屋で着てみたらお腹周りに皺が寄る。
あらま、僅かな間に又太ったんだわ。
私は二の腕が振り袖状なのでいつも長袖。
かつてはストラップだけのドレスで思いっきり腕も背中も出していたのに。
お腹だってピッタリしたタイトのドレスを着ても気にならなかった。
背中も弛んだ肉がはみ出したりしなかった。
ああ、残念。
青春を返せ!!
昨日までは随分心配した。
台風が関東地方に上陸した頃、コンサートが始まったら遠くから来る出演者が帰れなくなる。
下手したら、私だって危ない。
今日終演後大きなトランクを持って帰る人がいた。
どこから来たのかと尋ねたら、岡山からだそうで、無事に新幹線が動いて帰れたのかしら。
台風はと言えば、途中で少し雨脚が強くなったものの、終演時には小止みになっていた。
音大卒業後、演奏家として活躍できる人は数少ない。
まして地方の実家に帰ったり、結婚して転勤があったりして東京を離れてしまい先生稼業が忙しくなると、演奏活動もままならない。
それなのに、このグループのメンバーがとても水準が高いのはどうしてなのか。
それは指導者が率先して演奏しているからなのかもしれない。
実際私だって彼女に引きずられて、コンサートをやめないでいるのだから。
もう限界だと思っているのに、同級生が現役でいるのではやめる言い訳がない。
彼女がやめようよといえば、明日にだって私は楽器を放り投げてしまう。
しかし敵はしぶとい!
やめる気配すらない。
それどころか、練習したら弾けるようになったわと言って、猛烈な速さで弾くから、私はよろよろと後を追う。
もう年なんだからいい加減にしなさい。
とりあえず、今年の夏の予定は21日の古典音楽協会の定期演奏会で終わる。
今年前半は私にとって大変な日々だった。
友人たち、猫たちとの悲しい別れや、夏のコンサートのための準備、その間にまだ縁が切れない仕事、そして又親族、友人の逝去等々、次々に襲ってくる波に飲まれそうになる。
悲しいことが沢山あって、さすがの私も笑ってばかりいられないことも多かった。
しかし、年をとるということは中々うまくしたもので、若い頃のように感情に溺れないでいられるようになった。
猫を沢山飼っていたので、猫の死にも真正面から向き合えるようになった。
ひいては自分の未来にも同じことが当てはめられる。
自分の終末を心配していたけれど、最近は好きなことを目一杯やってから、あとのことは考えようという覚悟ができた。
今年後半は11月に2つのコンサート。
苦労でもあり楽しみでもある。
とりあえず来年、もう一度コンサートをやったら気が済むのではないかと思う。
全部モーツアルトのプログラムなんて計画がムラムラと湧いてきて・・・
私の人生にモーツアルトがいてくれて良かった。
彼のお陰で世の中が輝いて見える。
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