2018年6月19日火曜日

音合わせ最終日

来週立川でクロイツェル・ソナタの本番。
今日は最後のピアノ合わせ。
約3時間、ほとんど休まず練習した。

昨日は思ったよりもずっと沢山白ワインを飲んでしまった。
夜お酒を飲むとたいてい指がむくんでしまうので、自宅での飲酒はほとんどしない。
この献立だとビールをちょっと飲むとおいしいとか、赤ワインを一口飲みたいとか願望はあるけれど、次の日に指がむくんで動きが悪くなることが多いので、めったに飲まない。
昨日飲んだ白ワインは余程良いものだったとみえて、今朝はスッキリ目がさめて胃がむかつくようなこともないし指もむくんでいない。
しかもとても美味しかったから、ワインはいつもグラス半分でお手上げの私が、いくらでも飲めたのが恐ろしい。
病みつきになったらキッチンドリンカー街道まっしぐら。

もう何十年も同じ輸入業者からワインを届けてもらっている。
日本でワインブームが起きるよりも前だから、数は少なくても年数が半端なく、お得意様と言えるかも。
毎回見計らった頃に電話がかかってくる。
キャリアウーマンのAさん。
この人がとても商売上手で、今買わないと世の中終わるみたいな気分にさせられてしまう。

私は毎回ワインに合うような料理を作るわけではなく、お惣菜風や和風のことが多い。
イカ納豆にワインはちとつらい!
タコの天ぷらならいける。
イワシの酢の物にはやはり日本酒。
生のホヤなどはあの独特の風味が、やはり日本酒か焼酎。
ウドの酢味噌和えなんかもワインではねえ。
味噌はやはり日本酒と仲良し。

ワインはなんにでも合うようでいて個性が強いから、日本酒のようにいつの間にか料理に添い寝するようなわけにはいかない。
しかも私は赤ワインのフルボディが好きで、軽い食事だとワインが重すぎておいしくない。
わかったようなことを言っているけれど、ほんとのところあまり銘柄や味にも詳しくはない。

かつてはドイツの白ワインがお気に入りで、あの独特の甘さが好きだった。
そのうち日本でも赤ワインブームが巻き起こり、皆が赤ワインと騒ぐので私も赤ワインを飲むようになった。
いつも電話をしてくるAさんは、電話口で薀蓄を傾ける。
ワインの輸入業者だから当然詳しい、ついでに私が詳しいかのように当たり前に話すから一言もわからないとは言わずフンフンと聞いておく。
それでも長年の耳学問で、ああ、美味しそうとか見当が付くようになった。

この「見当」というのがなんのことか生まれて初めて知った。
版画を刷るときに何枚もの色を重ねていくから少しでも紙がズレると色がうまく重ならない。
それで紙の四隅に見当という三角形の目印を置いて、そこに次に色を入れる紙の角と合わせてずれないようにするのだそうだ。

赤ワインは重ための濃い味が好きで、最近ペルーやアフリカ産などの美味しくて安いワインが出回っているけれど、やはりフランスのワインが好き。
ペルー、アフリカ、ニュージーランドなどのワインはたしかに美味しい割に値段もお手頃でなんの料理にでも合う万能型。
それに比べてフランスのワインは・・・どう言ったら良いか・・・往年の名優、ジャン・ギャバンみたいな。
Aさんに訊いたら製法が違うのですよとのこと。
そうそう、先日ジョージア(以前はグルジアと呼ばれていた)の素焼きの瓶に入ったワインを頂いた。
これがもの凄く美味しかった。
これもだいぶ製法が違うらしい。

日本のワインもとても美味しくなった。
私がワインを取り寄せ始めた頃には、山梨産のワインは不味ーくて飲めたものではなかった。
旅のついでにワイナリーに行っても買わずに帰ってきた。
偏見があったからずっと国産は飲まなかったら、しばらくして美味しくなったのにびっくり。
今は中国がパクリの最先端だけれど、かつては日本が世界から非難を浴びた。
その御蔭で、国産のスグレモノが出てきておおいに国民が助かったのだから、今の中国を笑っていると旧悪を指摘されかねない。

今夜も昨日の白ワインの残りを飲もう。
今から喉が鳴る。
これがキッカケでとんだ大酒飲みになるかも。

えっと!クロイツェル・ソナタの練習はどうしたかというと、まあ、あとは野となれ山となれ、矢でも鉄砲でも持ってこーいとでも言っておきましょう。















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