2018年6月24日日曜日

やっぱりベートーヴェンは手強い

クロイツェル・ソナタ弾いてきましたよ。
結果?あんまり訊かないでください。
冒頭はやはり固くなってしまって・・・(涙)
なぜだろう。
この曲を今まで何回も弾いているのに、最近冒頭が弾けなくなってしまった。
一時期、とても力が抜けてうまくいった時期もあったのに。

聴きに来てくれた友人が「脳が覚えちゃったんじゃない」と言う。
あまり気にしすぎたためにそこに来るとどうしても体が固くなってしまう。
あっさりと何気なく弾けばどうってことないのに。
練習の準備をしていないときになんとなく弾けば上手くいく。
それなのにいざ本番となると、どうもおかしい。
毎日何回も反復練習。
ああ、それなのに。

こういうのはよくあることで、本当に面白い。
スポーツ選手にもよく見られる。
ゴルフのパターが入らなくなると、固まってしまってほんの近距離でも外すなんてことも。
サッカーは今大騒ぎ。
ゴールを外して暗殺されるという恐ろしい国もあるみたいで、私はサッカー選手でなくて本当に良かった。

今回のピアニストは私の友人のNさんのお弟子さんのMさん。
彼女は遠くから新幹線でせっせと私の家まで来てくれて、何回も練習を重ねた。
真面目に練習するから最初から見ると見違えるようになった。
始めはガチガチに緊張していたけれど、今日の本番は少し楽しめるようになったらしい。
私も楽しむことはできたけれど、冒頭がうまくいかなかったことがずっと引っかかっていて、中々抜け出せない。
いつもならさっさと気分を転換できるのに、今日はどうもうまくいかない。

このことは自分の中のことであるらしく、他の友人たちも「一体どこが問題なの?」と歯牙にもかけてくれない。
聴く方は大して問題ありとも思わないらしい。
この泥沼から足を抜け出すまで時間がかかりそうだけれど、とりあえず来年11月にもう一度この曲を弾く予定があって、それまでは少し猶予がある。
加齢による身体能力の衰えからくるものなのか、脳の誤認によるものなのか、それがわかれば打つ手はありそうな。

終わってから考えると、やはり何気なく弾けばどうってことないのにと不思議に思える。
それほど難しい音型でもないのに。
それなのにいざ本番となると・・・グチグチグチグチ・・・ああ、一体なんなの!

というわけで絶好調とは言えないここ数ヶ月。
なんだかがっかりすることが多くて、先日レッスンを受けに来た生徒と一緒に「鬱なのよねえ」と慰めあった。
他人が鬱だというと私はとてもうまく慰めることができるのに、自分のことになるとからきし元気がない。

数日前の練習のときにMさんに「コーヒー飲む?」ときいてコーヒーメーカーをセット。
電源を入れたけれど、その後気が変わって日本茶を淹れることにした。
コーヒーは後で飲もうと思ってMさんが帰ったあと、さてとサーバーを引き出したら、なんと色のついていないお湯が出てきた。
コーヒー豆を入れないで淹れたらしい。
今日その話を彼女にしたら、前にもそういうことありましたよね?と言われてしまった。
今に始まったことではないらしい。
それを覚えていないというのも中々なボケっぷり。

とりあえず明日から、ヴィオラ奏者のKさんの追分の別荘に居候することになった。
猫がうじゃうじゃいて、寝ていると枕元をスーッと通ったり鼻先でフンガフンガと匂いを嗅いでいたり。
まあ。それはもう幸せな図。
行けば少しは元気になれるかな?




















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