2021年11月12日金曜日

野良は元気かな?

今朝の朝食は昨日見つけた卵屋さんの卵でオムレツ。車を走らせていたら鶏牧場の看板が目に飛び込んできた。ほう、さっきはヤギ牧場というのがあったけれど。ヤギはちょっと苦手。ここの鶏たちは広い土地に放し飼いにされている。囲いの外から餌を投げ与えられるように餌が置かれているので一袋買って手近の鳥さんに投げてみたら・・・鳥だから足音はしないけれど、ドドドドド・・・みたいに何百羽?の鳥が出てきてびっくりした。私の目の前でひしめき合いながらこちらを見ているのには圧倒された。店の人は、奥にもっといるんですよと小屋を指差した。

今朝オムレツにさっそく使ってみた。割ると白身がこんもりと盛り上がって新鮮そのもの、チャボというのかしら、茶色い小型の鶏さんたちの 栄養を美味しく頂いた。後で卵かけご飯にしてみよう。キャベツは美味しい、卵もすごい、肉屋さんは何軒も良い店がある、プリンの美味しい有名店もある、気持ちの良い温泉旅館やホテルもある、浅間山がすぐ目の前に見える、こんなに素敵な場所がどうしてこんなに過疎なのかと以前からずっと思っていた。私がノンちゃんの家に居候を始めた13年前から今まではほとんど変化がなかった。

ところが最近、村がどんどん様変わりしている。コロナ禍のせいで人々が都会にいなくても、仕事はリモートでもできることに気がついて自然回帰が始まっている。このあたりの素晴らしさにようやく気がついたらしい。カフェがあちこちにでき始めた。森の木が切り倒されて新しい家が建てられている。リゾート開発業者はそのうちにバス路線を増やすのではないかと思う。そうなってしまうと私はつまらない。

開発を望んでいる地元の人には悪いけれど、私はこの手つかずの自然が好き。林の木々はボサボサで山間の道はわかりにくい。お蕎麦を食べに行くのに道に迷ったりする。志賀高原、草津に近いので気が向けば雄大な自然と向き合うことができる。何よりもこの静けさが素晴らしい。

若者は群れるのが好き。私もかつてはそうだった。群れるのが好きなら鶏牧場の囲いの中に入れてもらえば満足できるでしょう。突かれても鶏ならそう痛くはない。

今はもうこの別荘地に人影はない。こんなにいい季節なのに。地元の水抜き業者は雪になる前に早く水栓を空にしたい。管が破裂すると大事になるから。でも私は冬もここに来たいからまだ水抜きの依頼をしていない。

雪の季節、こんな寂しいところは本当に人っ子一人いないに違いない。今でさえ人の姿はないのだから。もしかしたら雪女が出てきてさらわれるかも。雪女の友達を持つのも悪くはない。先日この家の中に動物が入り込んでいた。どうやって入ったのかは謎だけど、それも楽しい。さっき、動物が餌を食べている音がした。庭の方から聞こえるからそーっと立ち上がって覗きに行ったら、なーんだ、窓際の餌場でうちの猫がカリカリ食べている音だった。いつの間にかこの家に入り込んだのかしら、この猫は。いやいや、あなたがつれてきたのでしょうが。

そろそろ野良たちのことが心配になってきた。ちゃんと餌食べてるかな、いじめられていないだろうか。寒さに震えていないだろうか。

しかし彼らはしたたかに今まで生きてきたのだから大丈夫と自分に言い聞かせる。いつでも心配の種は尽きない。私のほうが里心が出てきたかな。そういえば人と話すのはお店に買い物に行ったときだけ、人間は群れる動物なのだと改めて思う。

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