何事もうまくいかず腐っていたけれど一つ良いことがありました。今朝仕事に出ようというその間際にメールが届いた。友人のAさんから久しぶりに。
そのメールを受けてすぐに返信メールの作成をしていたけれど、出発時間が来てしまって後で電話しようと思っているうちにけろりと忘れてしまった。仕事が終わって豊洲駅のエレベーターに乗ったら着信ベルが鳴った。「あなた、大丈夫?」
最近はメールに返信しないと心配されるようになったのだと妙なことで感心した。私から返事がないので何かあったのではないかと心配していたらしい。心配してくれる人がいるというのは本当にありがたいことで、彼女は最近身近な人を失ったので私のことも他人事ではなかったらしい。しかもご家族がなくなったことで実家の大きな家を処分してマンションに移り住んだその場所が私の家からも近く、なにかとつるむのには便利だと喜びあった。
以前はAさんと昔の仲間達が毎月のように女子会をしていた。残念なことに、その中心的な存在のKさんという人が2年ほど前になくなってしまったので女子会は休会。Kさんがなくなったショックで言い出す人もなく未だに会わないでいたけれど、ジリジリと再開の兆しが見えてきた。まずは二人で食事でもしましょうということで明日、悪巧みのために会うことになった。
Aさんは優秀なヴィオリストで私は彼女の音楽が大好きだった。アンサンブルの能力が高く、ステージ上では肝心なところでヴィオラを見ると必ず彼女はこちらをみている。お互いに「そうよね」と頷き合って先に進む。楽器で会話できる仲間なのだ。「最近ヴィオラに萌えてるのよ」とAさん。「忙しくなってきたわ」とも。
私たちは老後にこんなに素敵な時を過ごすことができるのなら、今まで楽器の訓練に使った膨大な時間と労力も無駄ではなかったと言える。今日もまた薬が効いて眠い。食っちゃ寝を繰り返しているので再近体重もジワリと増えた。結構苦労してなんとか保っていたのに今朝体重計に乗ると増えていた。これはいかん、なんとか食い止めないと大台に乗ってしまう。
体重増加の原因は夜中に目がさめるともう眠れない。これはまずいと豆乳を温めて飲む。するとまたすぐに眠れるのだ。本来なら寝たいときに寝て起きていたければ眠らなくてもいいところなのだが、人間社会で生きていこうと思ったら社会と時間を合わせないといけない。これが不眠の原因ではと思っている。一日何時間寝て入眠は夜中前になんて学者先生たちがおっしゃるので、それに合わない睡眠パターンを持った人は罪の意識を持つ。眠らなければいけないなんて誰が決めた?でも夜中に起きているとどうしても物音を立てる。集合住宅の悲しさは夜中に洗濯ができないこと。洗濯ができるほど壁の厚いマンションに住みたい。
私はとても短い睡眠時間で長年やってきたけれど最近は(特に今は)長時間眠るようになってきた。このまま行けば365日眠り続けていられるようになってそのまま永遠に目が覚めなくなるだけのはなし。
イギリスのエリザベス女王のご逝去(崩御と言うべき?)は私にとってもショックだった。外国の見知らぬ女王様というイメージではなく、子供の頃からの憧れの存在だった。よくノートの隅っこに女王のお顔を描いた。子供心になんて素敵な方だろうと思っていた。私の書く似顔絵はとてもよく似ていたと思う。はっきりした美しい目鼻立ち、意志の強そうな口元、どんな場面でもどれほどお年を召されてもなお美しかった。むしろ晩年の笑顔は慈愛に満ちていてとてもチャーミングだった。
ニュースで亡くなられた事を知ったときには本当にショックで涙が出た。これほど顔や立ち居振る舞いにはっきりとした意思を見せていた方を他には知らない。存在そのものが言葉であるような稀有な存在だった。憧れの存在がまた一つ虹の彼方に消えていった。
どこの国も同じように覇権を争うときには残酷だったと思う。宗教も同じで布教のためにずいぶん手荒なことをしてきたと思う。イギリスはたくさんの植民地を持ちそれらの国々から略奪をして財を蓄えた。私がインドに行ったときに見たものは、インドの王宮の壁にはもとは宝石が埋め込まれていた跡の穴が沢山空いていた。イギリス人が壁から宝石を持ち去ったのだという。それが今の王家の財産というのだから本当は世界から非難される存在かもしれない。プーチンを責められない。年月がそれを浄化してしまう。残るのは尊敬と憧憬。時間が悪行を消し去って強いものは強さで正義と言われるようになる。面白いですね。そうやって財を成せばなすほど罪は深いのにね。
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