2016年8月11日木曜日

今年も「くにたちの会」

毎年8月14日は「くにたちの会」が開かれる。
国立音大のオーケストラの同窓演奏会のようなもの。
先輩の元日本フィルヴィオラ奏者の滝沢さんが音頭をとってはじめられたもので、様々な地域に散らばっている人たちも、この日は飛行機や新幹線で集まってくる。
滝沢さんは残念なことに数年前に一足先に天国へ。
あとを継いで私たちの後輩のK子さんが幹事を引き受けてくれた。

おかげでその後も変わらず、この日には九州などからも演奏に参加する人がいる。
各自自分の好きな曲を好きなように、ソロやデュオ、トリオ、カルテット・・・などを披露する。
創始者の滝沢さんがヴィオラ奏者だったこともあって、ヴィオラの人数が圧倒的に多いのも珍しい。
こんなにもヴィオラの曲がたくさんあるのかと思うほど、みなさんヴィオラ同士のアンサンブルを次々と持ち寄ってくるので、それがこのコンサートの目玉になる。
中には東京都響のトップ奏者だったK氏のように、ヴィオラでなくヴァイオリンを弾く人もいる。
私はブラームスの6重奏でヴィオラをひかせてもらったり、みな好き勝手にやっている。

最初のうちはみな遊び半分だった。
当日楽譜を持って行ってメンバーを募り、そこで初見で練習して本番なんてことをやっていたのだが、そのうちだんだん真剣になってきた。
各自きっちりと練習をするようになって、出演者がだんだん増え始めると、最初のようないい加減なことができなくなった
弾きたがり屋が多くていつまでも演奏会が終わらないので、最近は時間制限ができてしまった。

毎年私はピアノのSさんとソナタを弾いていたけれど、今年は6月のコンサートで弾いたブラームスのピアノトリオをもう一度弾くことにした。
このトリオも、もう何回もひいてはいるけれど、いつ弾いても飽きることはなく、弾くほどに味が出て洗練されてくる。
無駄なところがなくなって、贅肉がとれてくる。
こうして弾きこんでいかないと、レパートリーとはならない。

9月に北軽井沢のコンサートもあるし、もう一つはSさんと別のトリオを弾くので、いま新しい曲を練習する余裕がないというのも理由の一つだけれど、曲が素晴らしいのでまた弾けるのはうれしい。
演奏会が終わるといつものお店で飲み会。
飲み会といってもみな、最初から最後まで楽器を弾いている。
床の間がステージ。
その時には、その辺にいるメンバーをかき集めて、合奏を楽しむ。
中には酔っぱらうと即興演奏を始める元N響、元都響、元読響のメンバーたち。
オケマンはちっとも年をとらない。

このくにたちの会が終わると、毎年おなじみ、日テレ24時間テレビの仕事、それが終わると夏が終わる。

9月3日に北軽井沢のコンサート、半ば過ぎにハイドンのトリオ、末に古典音楽協会の定期演奏会。
その間、私がすでに辞めたはずの音楽教室の弦楽アンサンブルが越後湯沢で合宿をするので、そのお付き合い。
これは私の元の生徒たちが始めたアンサンブルなので、私のチルドレンたちが来いと言って姦しい。
行くと厳しい練習と楽しい飲み会が、深夜まで続く。
学生に戻った気分。
どうやら彼らは私を教師としてよりも、遊び仲間と認定しているようだ。

そろそろ来年か再来年あたりのコンサートのプログラムを考えないといけない。
私的にはプロコフィエフ、バルトークあたりが弾きたいけれど、わが相棒は意外と保守的で、ベートーヴェンがお好み。
ストラビンスキーにもなかなか面白い曲があるけど・・・
以前、サンサーンスのソナタは?と言ったら「あんなつまらない曲」と一蹴されてしまった。
つまるかつまらないかは、やってみなけりゃわからない。
モーツアルト、プロコフィエフなどの組み合わせだったら楽しいかも。
ベートーヴェン好きなピアニストのために「クロイツェルソナタ」を入れてもいいかも。
うわー、恐ろしい!
これって、独り言ですからね。聞こえなかったふりしてくださいな。































0 件のコメント:

コメントを投稿