2016年8月7日日曜日

花火

毎年板橋の友人から花火見物のお誘いをいただく。
今年もいそいそと出かけた。
その友人の住むマンションは板橋と対岸の戸田の花火が重なって見える絶好のロケーションなので、5階の大きな窓からそれを眺めてお酒を飲む。

今日は8人の、飲兵衛たちが集まった。
家主さんは化学者だから、料理をきちんとレシピ通りに作るのはお手の物。
食材の計量などは少しも苦にならないそうなのだ。
私のように手秤目秤でいい加減に作らないので、とても味のよい料理が並ぶ。
夕方になってもムッとする暑さが残っていて、外から冷房の効いた室内に入り、まずは乾杯。
冷えたビールがキュイーン、グググと喉を通っていく。
つまみは、ママカリのピリ辛漬け、タコとわかめの酢の物、ローストビーフ、ポテトサラダなど。
最後にたらこを炊き込んだご飯をいただいた。
初めて食べたけど、これはおいしい。

ようやくあたりが暗くなって花火が始まった。
打ち上げ場所からはかなりの距離があるので、少し小さく見えるけれど、それでもたいそうな迫力。
窓を開けると、ドーンという音も聞こえて、夏の夜の一番の楽しみが花火だった子供のころを思い出す。
私の生まれ育ったところは多摩川に近かったので、家族でよく見に行ったものだった。
河川敷に陣取ってみる花火は、頭上いっぱいに広がって音も激しく大きく、子供にとっては美しいとともに少し恐怖でもあった。
ナイアガラの滝も夢のように美しかった。

今日はマンションの室内から見るので、前方の家の陰になって、ナイアガラは見えない。
遠くから見ていると、家並の陰の下のほうが明るくなっているので、今ナイアガラなのねと推測する。
現場に行けばとてもきれいなのはわかっているけれど、この暑さの中で人ごみにもまれるほどの元気はない。
どんなことも何の障害もなく行動できた若いころは本当に素敵な時代だったのだと、今の自分の体力や気力の衰えを思い知らされる。

今日の気温は一体何度だったのか、涼しい北軽井沢から戻ったばかりの私には非常にこたえる。
電車に乗ると浴衣を着たお嬢さんたちが大勢いて、華やかに楽し気に会話をしている。
母の縫ってくれた浴衣を着て花火を見たのはいつのことだったか。

以前二子玉川の花火見物に誘われたことがあった。
河川敷にあるドライビングスクールの社長さんの好意で、敷地内で花火を見せてもらえるという。
うちは丸子橋寄りだけれど、二子玉川までは多摩川の堤防をまっすぐに行けばいいのだから、自転車で行けると思った。
そうたいした距離ではない。
さっそうと自転車を漕ぎだしたけれど、これが大変な誤算で、徒歩の見物客のために自転車は多摩堤の上は通行禁止。
それを無視してこっそり走っているとおまわりさんに見つかって、堤防から降ろされる。
しかたなく回り道をするはめに。
おかげでたいそう遠回りとなって、到着した時には全身汗まみれ、着替えは持ってでたけれど、拭いても拭いても汗がしたたり落ちる。
一緒に見物する仲間におまわりさんがいたので文句を言ってみたけれど、それは仕方のないことだと一蹴された。

自転車を停めるところもなくて、大変な人出の中を苦労して帰った。
もうこりごりと思ったので、その後花火大会会場に出向くことはなくなった。
家の中で涼しくビールを飲みながら・・・これが最高!





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