2016年8月29日月曜日

ネコさんたちの交代劇

散歩の途中でおなじみのワンニャンさんたちとご挨拶。
よく会う芝犬。
私を見ると急に激しく回り始める。
うれしくてどうしていいかわからなくなるらしい。
飼い主さんは「ほかの人にはこんなことしないのに」とあきれている。
体の周りをまわるからリードを持ち替えないとグルグル巻きにされてしまう。
ひとしきり騒いでバイバイすると、名残惜しそうに後ろを振り返りながら、帰っていく。
ワンちゃんの飼い主さんからはよく「犬を飼っていらっしゃるんですか?」と訊かれる。
私は今まで一度も犬を飼ったことはないけれど、犬の気持ちがよくわかる。
たいていの犬は私が大好き、私も犬が大好き。

その次に会うのは手足の先だけ白い黒トラのブーツ。
このお宅はほかに、サンちゃんというチャトラ、アニーちゃんというミルクティー色の女の子。
サンちゃんという名前はこのお宅に引き取られた3番目の猫だから。
3匹の中でも一番体も大きな立派なオス猫で、通りかかる人から撫でられたり遊んでもらったり、とても人懐こい子だった。
アニーちゃんは情の深い優しい子。
ブーツはシャイで人に馴れないと、ずっと思っていた。
ところが最近サンちゃんは健康がすぐれず引きこもり。
アニーちゃんもボディーガードのサンちゃんがいないと表に出てこない。

ある朝ブーツが一人でポツンと道路わきに座っていた。
ブーちゃん!と呼びかけると、今まで絶対にそばにこなかったブーツが手の届く範囲まで寄ってきた。
初めて撫でることができた。
今まではサンちゃんが渉外部長だったのが、次は自分だと言わんばかりに。
それ以来毎朝ブーツは待っていてくれる。
飼い主さんによれば、この子が一番甘えん坊。
今までそんなに甘えん坊だとは気が付かなかった。
いつも車の屋根とか塀の上から視線を投げてくるだけだったけれど、私が猫好きだと認定はしていたみたいで、サンちゃんが引退したとたん、私にすり寄ってきた。

そしてうちのコチヤ、ほかの3匹の猫が相次いで猫の天国へ逝ったあと、一人ポツンと取り残された。
4匹いたころはいるのかいないのかわからないほどおとなしく、いつもクローゼットの中に潜んでいた。
ほかの猫と遊ぼうともしないから、多少頭の残念な子だと思っていたけれど、一人残されて半年ほどすると、急に甘えん坊になってきた。
その辺に生えている猫じゃらしを摘んでお土産に持って帰ると、初めて遊ぶようになった。
今までは何事にも無関心で、寝てばかり。
それが猫じゃらしに目覚めて、放り投げると自分でとってきて、もう一度遊べと催促するようになった。
あれ?けっこう頭いいんじゃない。

表情も豊かになってきた。
猫の多頭飼いは、猫にとっては少しつらいのかもしれない。
今まで私はいつも4匹の猫を飼ってきたけれど、この先自分がどうなるか自信がないから、このコチヤが最後の1匹と決めている。
今まで日陰でおとなしくしてきた子が、急に幸せそうになってうれしいけれど、今までの猫たちはずいぶん我慢をしていたのかなあと、複雑な気持ち。

兄弟姉妹もおなじ。
私は末っ子でのびのび育ったけれど、中間の兄姉たちはずいぶん我慢することが多かったと思う。
そのおかげで私は思うままの人生を歩んでこられた。

駐車場に巣食っている野良さんにも、交代劇の模様。
三毛猫ミッケはわが家にはもう10年以上かよってきている。
駐車場猫のシロリンもかれこれ5年ほど。
最近2匹とも年をとって、ボス猫シロリンも威勢がなくなってきて、私に撫でられて喜ぶようになったし、ミッケも先日頭を撫でさせた。
2匹ともわが軍門に下ったらしい。
まだ家には入ってこない。
もう少し寒くなったら家猫にしたいけれど、せっかく1匹でわが世の春のコチヤがまたすねるといけないし、難しいところ。
ミッケの住処の物置から黒猫が出てきた。
ミッケはこの冬安泰でいられるだろうか。

今朝ミッケ、シロリンに朝ご飯を持っていったら、黒猫がひっそりと車の陰にかくれていた。
ミッケがしきりと気にして、うなりながらご飯を食べている。
車の下を覗いてみると、すごく汚れて元気のない黒猫。
今まで放浪していたのか、飼い主に捨てられたのか。

心配の種は尽きない。




























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