2016年9月4日日曜日

北軽井沢コンサート

今年の北軽コンサートは、会場である「ルオムの森」の売り場セッティング変更で、去年使わせてもらった部屋が使えないというのでがっかりしていたら、オーナーとスタッフが協力してくれて、去年と同じ会場になった。
キャンプ場の営業に差し支えないように、日程も9月の第一土曜日。
キャンプ場の売り上げが落ちるといけないから、こちらはあくまでも「3人展」の添え物の立場をわきまえないといけない。

3人展は  人形作家  田畑純子
       織物作家  小形桜子
       油絵     福間順子

北軽在住のこの人たちが展覧会をするので、私たち野次馬が、押しかけて演奏したのが去年の8月のこと。
それが好評だったので、今年もということになった。

今年も聴衆は都内からも駆けつけてくれた人や、前日3人展に来た時に私に捕まって、当日来なければいけなくなった地元の人など。

プロデュースは私だから、職権乱用で私は後半からしか出ない。
その代わり若いメンバーが一人増えて活躍してもらった。
若いといっても私たちに比べてということだけれど、さすがに第一線で活躍していただけあって、音が輝いている。
前半はこのメンバーの花形、コントラバスとヴィオラのデュオ。
ヴィオラもコントラバスもソロはめったに聞けないので、お客さんは大喜び。
2曲目はピアノ連弾。
3曲目は若いヴァイオリニストとヴィオラのデュオ。

休憩をはさんで、この森の雰囲気にかなうグリークのピアノ独奏曲。
そしてバッハの二つのヴァイオリンの協奏曲となるとだんだん楽器の編成も増えて、全員の大合奏。
パッヘルベルの「カノン」で穏やかに終わろうと思っていたけれど、たまたまラヴェルの「ボレロ」の弦楽四重奏曲用の楽譜が手に入ったので、これを華々しく演奏することにした。

最初のスネアのリズムの部分は私が引き受けた。
ピアニッシモで「ボレロ」のリズムを刻んでいく。

今までこの曲はオーケストラで何回も演奏してきたけれど、スネアのソロはどれほど恐ろしいか想像がつく。
大きな会場の大きなステージで聴衆を前に、オーケストラの全メンバーの中でただ一人。
あんなピアニッシモでリズムを刻むなんて、私なら卒倒しかねない。
手がふるえて叩けないのではと思うけれど、今回は親しい人たちと森の中の優しい雰囲気で私は卒倒しないで済んだ。

そしてヴァイオリン3人、ヴィオラ一人、コントラバス一人、ピアノ連弾のたった7人とは思えない迫力で演奏が終わると、盛大な拍手が巻き起こった。
何回も呼び出されたのでアンコールは、意表をついてサンサーンス「動物の謝肉祭」から「象」
これはお客様たちからのコントラバスのソロが聞きたいという要望に応えての事。
このグループはコントラバスが中心になっている。

終わってから「ルオムの森」のレストランでパーティーが行われ、今年もこれで夏が終わった。
東京からも何人もの仲間がきてくれて、地元の人やメンバーの旧友たちが楽しみにまっていてくれた。
「3人展」のメンバーは私たちに前夜祭でパーティーを開いたり、当日の昼食においしいカレーライスをふるまってくれたり、私たちを宿泊させてくれたり、それはもう大変お世話になった。

このコンサートの主催者の「ルオムの森」オーナー夫人が次回の会場にどうかと思っている北軽井沢ミュージックホールを見せてくれた。
建物は古い。
ちょうど子供たちが集まってなにかのイベント中。
横長の舞台とグランドピアノが2台。
ヴァイオリンを弾いてみると、とても良い響きがする。
ピアノもよさそう。
客席は椅子を並べて、かなりの人数が入れそう。
ただ一つ、屋根がトタンなので雨の日は盛大に雨音がするらしい。

コンサート当日が雨だったら、ちょっとつらいかも。
思ったよりもずっと大きな舞台。
ここの杮落しの時に、マーラーの交響曲第5番を演奏したというのも納得できた。
そこでの演奏も視野に入れて、雪雀連アンサンブルは来年も頑張れるかどうか。

「ルオムの森」の古い洋館での響きは捨てがたい。
床板が栗の木で、それが良い響きの源になるのかもしれない。
コンサートに協力いただいた「ルオムの森」オーナー、スタッフ、「雪雀連」のメンバー、地元の方々にお礼を申し上げたい。
そして演奏したメンバーの、努力を惜しまない姿勢に感謝あるのみ。

写真は
ルオムの森洋館
コンサート後の夕暮れ by N.Kagotani





























0 件のコメント:

コメントを投稿