2016年9月25日日曜日

魔法使いの弟子

子供のころ見たディズニーの映画「ファンタジア」
ストコフスキーのシルエットにうっとりして、こんなに素晴らしい映画が作れるアメリカにびっくり。
中でも面白かったのはデュカスの魔法使いの弟子。

魔法使いに弟子入りしたミッキーマウス。
魔法使いの留守中に見よう見まねで魔法を使って、箒に水を汲ませる。
箒はバケツを両手にエッサエッサと水を汲んでは水がめに水を入れる。
すっかり気を良くしたミッキーは怠け放題。
そのうち箒がどんどん水を運ぶので、水がめは満タン。
しかし、止める呪文をしらないミッキーは、箒を斧で真っ二つ。
すると二つになった箒は2倍の水を・・・ミッキーは大慌て。
斧で箒をもう一度・・・また一度・・・
だんだん増えた箒はますますたくさんの水を運んでくる。
ついに大洪水。
あわやというときに師匠の魔法使いが帰ってきて、ミッキーは蹴りだされる。

こんなストーリーだったと思うけれど、私に現実に起こったことは、大量のコピーだった。

数年来「ハリー・ポッター」を原書で読んでいる。
中学生のころ、まったく英語に興味がなくて、興味のないことには一切努力をしない性格だから、授業をただ聞き流すだけ。
一切予習復習しない、単語も覚えない。
それはもう徹底的にさぼりまくった。
そのせいで英語力は全くないのに、ふとしたきっかけから「ハリー・ポッター」を原書で読みたいと思った。
私の通った音大付属高校と大学では、第一外国語がドイツ語、第二外国語はイタリア語を選択したから、文字通り中学校以来。
最初の一巻は易しいのに、もともと勉強しなかったから、1ページよむのにどれほど辞書を引いたことか。
2巻になると少し読みなれてきた。
ところが作者のローリング女史は一筋縄ではいかない。
巻が進むにつれてどんどん語彙が増え言い回しも難しくなって、ようするに最初の巻を読んだ子が成長するのに合わせてかのように難しくしていくのだ。
イギリス英語で、慣用語、語呂合わせなど、ふつう学校では習わない言葉にあふれている。
ただ今5巻のお終いの方だから、この先これ以上難しくなったら継続不可能になりそう。

途中目が悪くなって小さい活字の本で読むのはもう無理!となって一時中断。
するとパソコンの師匠ががタブレットで読むことを提案、完璧設定済のタブレットで文字の大きさも変えられ、又すいすいと読めるように。
ここからは快進撃、どんどん進む。
ところがタブレットの調子が悪くなって、というか私がなにかタブレットさんに失礼なことをしたらしく、ほかの画面がガンとして居座ってしまった。
どうしてもどいてくれない。

昨日ハリー・ポッターのおおもとの活字を拡大して送ってもらえたので、大喜び。
パソコンから印刷すると、とても読みやすい。
さて、どのくらい拡大されたのかと試しに印刷してみることにした。

原書のページ数は766ページ。
拡大したほうは1330ページくらいになる。
最初の数ページ印刷してみようと、印刷を始めた。
ほほう、これは素晴らしく読みやすい。
そこでプリンタの印刷中止を押して、一時中断。
私はすでにこの巻は550ページほど読んでいるから、前の方の印刷はしなくてもいい。
そこで、自分の欲しいページを出そうと思ったら、拡大してあるためにページ数が違う。
ようやく自分の欲しいページを見つけて、印刷開始。
ここでミスったのは、前のデータが残っていて、また最初から印刷が始まってしまった。
そうか、前の分をキャンセルしないと、と思ったけれど、さて、どうやって前の分のキャンセルをするのかしら?
キャンセルしたつもりでもう一度印刷すると、また最初から始まってしまう。
次々に吐き出される印刷されたコピー用紙。
紙はなくなる、インクは空っぽ。
何回も印刷画面を往ったり来たり。
そこで時間はどんどん過ぎていく。
ヴァイオリンの練習時間がとれなくなる。
困った困った。
え~い、ままよ。
もうやけっぱちで最初から全部印刷を始めた。
初めのうちは半べそだったけれど、最後には笑ってしまった。

ただ今インク切れで、アマゾンに新しく注文したものが届くのを待っている。

何回やっても最初から印刷が始まるので、思い出したのが魔法使いの弟子。
今わが家の床に散乱するコピー用紙は箒が運んだお水。

内容が魔法使いの「ハリー・ポッター」
皮肉にも同期してしまった。
面倒見の良い師匠に事の顛末を話したら「ねこならやりそうなこと」とあきらめの境地で冷静な返事。
少しも驚いてくれないのは少し寂しい。






















2 件のコメント:

  1. パソコンにPDFで保存したら如何?
    かさばらないし、いつでも読める。

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  2. パソコンにはすでに保存済。
    レッスンの時に持ち歩くのでタブレットに入れてあったのが故障しました。器械に弱い私はもう器械はいやと駄々をこねたら、それでは大きな字で印刷できるようにと拡大したものを送ってもらった次第。
    こういうことを面白がるという変な性格なので、けっこう楽しんでトラブっています。マニュアル読むの大嫌いなので。

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