2018年5月16日水曜日

新緑の軽井沢

南青山の住人のY子さんのお招きで、彼女の軽井沢のお宅に逗留。
といっても2泊3日。
もう少し長くいられると良いけれど、なにかと用事が途切れなくて長逗留は断念した。

先週はヴィオラ奏者のKさんから、追分の別荘にこない?とお誘いがあったけれど、とくにどうということはないのに全く動けない状態。
たぶん低気圧が影響したものと思える。
それでせっかくのお誘いも断ってしまった。
身体も頭も動かない。
なにも決断できない状態で鬱状態かと訊かれると、そうでもない。
気分は悪くないのに、身体を動かせない、決断ができない。
これをなんというのか、自分でもわからない。
強いて言えば老いたのかもしれない。

今週になってお天気が良くなるにつれて気分がよくなって、新幹線で軽井沢へ。
Y子さんの車でお宅へ向かった。
車なら駅からあっという間の距離。
先週は雨が降り続いて日曜日には雨の中でゴルフやったんですよ、とY子さん。
月曜日には雨が上がって気温も湿度も快適な日になった。

彼女の家は素敵なマンションで、ベランダの外は滴るような緑の木々。
それだけで癒やされて、その上可愛いメスのチワワちゃんが歓迎してくれるので、動物好きな私の満足度はどっと高まってくる。

快晴で微風の外出日和。
車で旧中仙道の碓氷峠のお蕎麦屋さんへ。
お店の前庭から国立公園につながっているという絶景が売り物。
お蕎麦も美味しいけれど、力餅も美味しいと言うからどちらも食べたい。
さあ、どうする!
迷った末に出た結論は両方食べる。
それでもいくらなんでも一度に両方は食べられないから、分けて食べようということになった。
間に散歩を入れればいいでしょう?と悪知恵はいくらでも湧いてくる。
お蕎麦を食べて、店の下の方にある湧き水とわさびの畑を見る。
そこから丘に登ると、目の前に連なる山々がすこし霞んで、景色全体が緑のスクリーン。
その中にまだ葉も付けていない薄茶色の箒のような木が、彩りを添えていた。
散歩から戻って又お餅を食べる。
クルミと餡。

北軽井沢の別荘にOさんとFさんが来ていると連絡があって電話をすると、夕飯食べにこない?ということで、軽井沢から白糸の滝を通って北軽井沢に向かう。
私が北軽井沢に来るといつも泊めてもらうのは、Oさんのお隣の、のんちゃんの家。
でも、のんちゃんはまだ別荘の方に来ないので、私は家なし子。
それでOさんがこちらに泊まってもいいよと言ってくれたけれど、今回はK子さんの軽井沢の家に泊めていただく。
夕方北軽井沢のOさん宅へ着くと、毎度ながらご馳走の山。
Oさんは、玄人も真っ青な料理の達人なのだ。
お刺身と鶏のピリ辛炒め。
白ワインを楽しげに飲みながら、OさんFさんコンビは今日もグルメ三昧。
たらふくご馳走になって、いい気分で軽井沢に帰ってきた。
ワンちゃんを連れて行くかどうか大分迷っていたY子さん。
お二人が嫌がるようなら車の中で寝かせておくつもりだったけれど、二人共犬を見るなり目尻が下がって大歓迎となった。
可愛がられてお姫様気分のワンちゃん。
帰り道、すっかり日が暮れた山道で、カモシカの目が赤く光る。
タヌキが出る。

軽井沢に戻って夜中までおしゃべりをしたりお茶を飲んだりして、さて寝ようということになった。
チワワちゃんは私の布団に潜り込んできた。
チワワは細くてうっかり寝返りを打って押しつぶしたらいけないと緊張したけれど、彼女はそのまま朝までグッスリと眠っていた。
夜中に目が醒めるとワンちゃんはピクリともしないで爆睡している。
心配になってつついてみたり、ゆすってみたり。
こんな小さな、猫より小さくて細い子をうっかり潰したら大変!
でも朝になったら元気に起きてくれた。
犬がこんなに眠るものだとは知らなかったから、びっくりした。

2日目は奥志賀高原へ。
いつも冬になると2,3回スキーをしに来るけれど、夏のしかも初夏の頃は初めて。
渋峠頂上の群馬県と長野県の県境にあるロッジの前には、大きなゴールデンレトリバーを連れた男性が座っていた。
私達が近寄っていくと大型犬はフレンドリーに挨拶してくれた。
私は大型犬に好かれるので、早速1匹が飛びついてきた。
と言うより私が飛びついたのかも。
もう1匹のすこし年かさのほうの犬は、私の足を後からガシッと掴むので、前に進めない。
舐められて私の膝のあたりはベトベトに。
飼い主はそれを見て犬たちを叱りつけるけれど、私は大喜びで彼らと遊んだ。
奥志賀高原で昼食を摂るつもりだったけれど、ゴールデンウイークが終わって夏の観光シーズンに向けてメンテナンスに入ったホテル群は全てお休み。
空きっ腹で運転するY子さんは気が立っているので、超絶技巧の運転となる。
遅い車が前に居るとイライラ。
いなくなるとビュンビュン、カーブを曲がる。
車の性能が良いので、曲がりくねった山道を矢のように飛んでいく。
私の膝に座っているチワワは、必死で足を踏ん張ってバランスをとっている。

来た道をもどる途中にやっと1軒食事が出来るロッジを見つけた。
ここは数年前に、スキーに来た時に泊まったことがある店だった。
お昼ご飯にありついてY子さんの運転も、多少スピードが緩んできた。
Oさんは明日もご飯食べに来ていいよと言ってくれたけれど、その夜はY子さんの手料理をご馳走になり夜更けまで話し込んだ。
Y子さんの料理も玄人はだし。
私の友人たちは料理の達人揃い。
私は食べる方の達人。

今回軽井沢に来た目的は、コンサートの出来る会場探しのためでもあった。
まだ夏のシーズンになっていないので開いていないところもあって、これから徐々に探していく予定。
北軽井沢でミュージックホールフェスティヴァルに参加するだけでなく、積極的に今後の演奏活動が出来るかどうか、今模索中なのだ。
軽井沢にはコンサートの出来る美術館や個人で持っているスタジオなど、探せば沢山あるらしい。
美しい自然に囲まれた小さな会場で、楽しく音楽が出来たら良いと思っている。
協力してくれる人がたくさんいて、それは夢ではなく、間もなく実現すると思う。
演奏する側であったり、宿泊させてくれる家だったり、都内からわざわざ聴きに来てくれる人たちだったり、採算度外視での協力者がいてこそ可能なのだけれど。

私は犬を飼ったことがない。
飼いたいと思っていたけれど、いつも猫が沢山いたので実現しなかった。
3日間だけれど、犬を連れて歩く楽しさを味わった。
犬を連れていると行き交う人達が皆ニコニコして挨拶をする。
こんなに心をなごませてくれるのは動物が天使だから。

帰宅したら私の猫が膝に乗ってきた。
うーん!猫も可愛い、犬も可愛い。心が愛情で満たされていく。
見事な新緑と動物と人々にもらったパワーで、元気が出てきた・・・かな?


























2 件のコメント:

  1. nekotama様
    うらやましすぎ。 軽井沢、東京に近くて文化あって、空気もきれい。犬も猫も、こんなところだったら幸せですね。

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  2. 我が物顔に歩いている私ですが、全部他人のお家で
    ワンちゃんまで他所の子。
    でも新緑や空気は誰も平等ですので楽しみました。
    ジュニア君と遊ぶには今頃の季節がいいですよ。
    まだ静かだし宿泊も苦労しないと思います。

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