2018年5月8日火曜日

お天気や

気分がころころ変わる人のことをお天気やというけれど、まさしく私がそれで、最近暑い日が続いたらすっかりやる気を失くしてしまった。
昨日、友人が軽井沢に行くので一緒にいかない?と言ってきたのに断った。
いつもなら二つ返事をするところなのに、どうしてもなにも出来ない。
夏日が続くようになってからは、ヴァイオリンも弾けなくなった。

ぼーっとして、ひねもすパソコンに向かいて徒然なるままに・・・とゲーム三昧。
ほとんどバカかと思える状態に陥って、自己嫌悪していた。
こんな老後を送るつもりはなかった。
いつまでも足腰を鍛えて、他人の世話にはならず、シャッキリと生きようと思っていたのに、この体たらくはなに?

この数日気温が下がったら、なんだか急にやる気になってきた。
ヴァイオリンの練習を始めたら身体が硬い。
試しに両手を背中に回して手のひら合わせをしようと思ったら、合わせられない。
つい最近まで手を背中で組めたのに。
びっくり!これはいかん!
練習は始めると面白い。
毎日楽器はケースから出して弾いてはいるものの、練習と言えるほどの時間はとっていなかったから、数日ぶりのちゃんとした練習。

やる気が無い時は音階だけでも弾いたら?とは友人の言葉。
それが1番つらいのよ。
プロ志望の子供を教えていた時に、プロになるならと音階を小さいうちから仕込んだ。
本人は嫌でたまらなかったようだけれど、今それが役に立っていて、彼女は3度などの重音の音階もなんなくこなす。
テクニックはもう問題なしと、ハンガリーの名手のタマーシュ・アンドラーシュに言われた。
私自身も音階はずいぶん練習したけれど、彼女ほど上手くはない。
私の子供の頃の先生は音階をさほど重要だと思っていなかった。
自分が大人になってから必要性を考えての訓練だったから、小さい頃からやっている人たちにはかなわない。

昨日から涼しくて、今朝は久しぶりに床暖房をつけた。
猫が喜んだ。
そして私も元気になった。
寒冷地で育ったわけではないのに、私は寒いのが好き。
寒いと気分がしゃんとする。
スキー場で吹雪かれていると、生きる希望が湧いてくる。
根っからの修羅場好みなのかもしれない。

以前教えていた大人の女性とスキーに行った時は猛吹雪だった。
その人が「先生!気持ちいいですね。生きてるって感じがします」
私も「ほんとね、じゃあ、てっぺんから一気に滑らない?」
3本のリフトを一気降り。
上からも下からも吹雪かれているのに、気持ちが良いとは。
気の狂った師弟でした。
レッスンの時に、楽器を持たずにワインをぶら下げてくるようなこともあった。
私もなぜか彼女のレッスン日にはつまみを用意していたり。
大人の生徒は面白い。
よく一緒に遊んでもらったけれど、彼女が結婚して子育て始めてから疎遠に。
去年のコンサートに来てくれて、久しぶりに対面した。
様子はすこしも変わらなかったけれど、名刺をもらったらすごく偉い人になっていた。

涼しいと記憶がもどってくるものだと実感した。
どうしよう、これから暑くなると、私は煮えてしまう。
脳みそはボイル、固茹で、手脚は溶けてしまう。
暑いのは嫌だ。
早く冬が来ないかななんて、まだ夏でもないのにお天気に左右されやすい猫の独り言。



























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