2018年10月13日土曜日

慰労会

同級生のピアニスト二人が私の慰労会を開いてくれた。
あたふたしている私を見かねて、今日は荻窪で中華料理をごちそうしてくれるという。
この店の近くに住むOさんとSさん。

最近の私はロクな物を食べていないし、家にいてもゴミばかり目につく。
ほいほいと、とある豪邸に馳せ参じた。
このお宅にはミルクティー色のチワワがいる。
ブリーダーで繁殖用に飼われていて、店では御用済みとなった彼女。
もらわれてきた当時は毛艶も悪く、顔には苦労の影が染み付いたような感じだった。
それはそれで可愛かったけれど、数か月・・1年・・2年・・と経つうちに艶やかになり、表情が変わってきた。
今日久しぶりに会ったら、すっかりお姫様になっていた。
境遇がこれほど表情を変えるものなのかと驚く。

すると私が美人でないのは境遇が悪いせいとも言える。
毎日猫の召使い、野良猫の餌を持っていくと「おそ~い」と喚かれ、飼い猫からはメシがまずいとそっぽを向かれる。
毎日同じ餌では飽きると思うから、様々な種類を取り揃え、恐る恐る差し上げてもお気に召さないとフン!と言って歩き去る。
ひょっとすると、この地球上で一番えらいのは猫か?思われる。
こんな生活を続けているから、私はいつまでも美人になれないのだ。
捨てても捨てても減らないゴミの山。
いつになったら私に幸せが訪れるのかしらと、毎日枕を濡らす日々・・・と言いたいところだが、あまりの寝付きの早さに泣いている暇はない。
目が覚めたときにはあまりにもスッキリ起き上がれるので、表に飛び出して落ち葉掃き。

確かにとても疲れていて体重も減ってしまったけれど、病気ではないから時間が経てば元気になれるでしょう。
日々の雑用に加えて、様々な事務処理がまだ終わらない。
それで最近ろくなものを食べていない。
上の階の奥さんが、時々お惣菜を差し入れてくれる。
作りすぎたからとか、たくさん作らないと美味しくないからとか、遠慮させないような口実を言いながら。
自分で作ると、一つの鍋で全部炒めておしまい。
食べるのもあっという間。
これでは美味しいわけがない。

人に食べさせるのは手間と時間がかかって面倒くさいと思っていたけれど、これはとても意味のあることだった。
かけた手間の分、自分にも食事の楽しさや栄養バランスの良さが還ってきていたのだ。

そんなことを気遣って友人たちがせっせと誘ってくれる。
いつも行く中華料理やさんは、御主人がたった1人で大奮闘。
15人も入れば満杯になる小さなお店は、開店と同時にお客さんが詰めかける。
料理の出てくる早さと美味しさは、私の知る限りナンバーワン。
猫が僻むといけないからもう一度、ナンバーニャン!

Oさんのスマホには、この店のメニューが入っていて、店に行く前に皆でどれを食べるか決めてメモする。
御主人にそのメモを渡しておけば自動的に料理が出てくる。
昨日の料理は、いつもお気に入りの青菜の炒めもの、豆腐のあんかけ風、ナスの肉味噌炒め、油淋鶏、最後にそばで〆。
味も炒め方も申し分ない上に、今日はじめて食べた油淋鶏の美味しいことったら!!!
こんなに頼んで大丈夫?と言いながら完食。
いつもは少なくとも4~5人で行くので、3人でこれほど食べられるとは思わなかった。
しかも胃もたれしない。
久しぶりの上質の食事は、胃袋とこころに沁みた。



















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