2019年5月27日月曜日

函館の人

ご存知北島三郎さんの大ヒット曲函館のひと。
名曲ですなあ。
私は本業はクラシック音楽演奏。
しかし演歌大好き。
おカネを稼ぎたい頃にはずいぶん稼がせていただいた。
テレビ放送、スタジオのレコーディングなどは収入の大半を占めた。

よほどの演奏家でないかぎり、クラシックはおよそ儲からない。
陰の努力に比べて表に出る部分は氷山の一角と呼ぶにふさわしいほどで、練習量と本番の時間がこれほどアンバランスなものはない。
何年も何十年もの研鑽を積んで、リサイタルをすれば会場費や衣装代でほとんどの入場料収入が消えてしまう。
それでもリサイタルをするのは、本番ほど勉強になるものはないから。
本番の緊張と集中力がその後の勉強につながるのだ。
リサイタルの準備に費やす時間といえば大変なもので、やってもやっても不安で当日まで七転八倒、終わればすぐに次のことを考える。
業としか思えない。

さてなんでサブちゃんの名前が出たかと言うと、エクセルシオールカフェに行ったときのこと。
メニューにティーとあったから「ティーをください」と注文した。
すると「紅茶ですか?」と訊かれた。
紅茶以外にティーはあるのかしら。
そこはスルーして「はい」と答える。
すると突然「♫は~るばるきたぜはーこだて~♫」みたいに聞こえる節でなにか訊かれた。
「は?」早口だしへんな発音で聞き取れない。
するともう少し大きめの声でふたたび「は~るばる・・・」
「は?」聞き取れない。
自慢じゃないがこの私、耳は地獄耳。
すると更に大きな声では~るばる・・・」

なにを言っているのかと思ったら「ダージリンとアッサムがございます」

はいはい、耳は良いほうですから大声出さないで、ただしイントネーションよろしくね。
とても紅茶の話とは思えない。
思わず「ああ、ージリンね」これ嫌味でなく思わずでてしまった。
「アッサムをください」
アッサムティーはミルクティーにすると本当に美味しい。

最近胃の具合がよろしくないので、朝一番は紅茶を飲むことが多くなった。
ダージリンは沢山の種類がお店に並んでいるけれど、アッサムティーはどこの店でも種類が少ない。
やっと美味しいのを見つけて安心していると、次に買いに行ったときに品切れだったりする。
函館のひとを歌ったカフェのお姉さん。
だから年寄りは困るのよ、何回言っても耳が遠くて聞こえないんだからと思ったかもしれない。
それとも、紅茶にダージリンやアッサムという種類があるのを知らないのかしら、なんて。

よくそういう目に遭う。
先入観があるからかもしれないけれど、やたらに大声出されると、かえって聞き取れない。
静かに言ってくれれば私は、その人が大体どの地方の出身者かまで聞き当てられる。
声に含まれるかすかな訛りで、ははあなんて。
アナウンサーや女優さんのようなプロでも、かすかに残る発声の違いも感じられる(こともある)
カフェのおねえさんは函館出身でないのは確か。

だれか言って上げればいいのに。
それともその店独特の言い方?
研修ではどうしているのかなあ。
私が言おうと思ったけれど、客に言われるのはショックが大きいと思うので、やめておいた。

しかし英語での発音を調べたら、ダーーリン(グ)となるようなのだ。
だから私の発音もおねえさんの発音も両方バツ。




























0 件のコメント:

コメントを投稿