2016年4月14日木曜日

他人の歳?

ハリー・ポッターの講読はまだまだ続く。
一回のレッスンで10ページ強を1時間半で読む。
私がつまらない事に頑固に興味を示すので、先生のルースさんは苦労している。
昔「子供電話相談室」というTBSラジオの番組があった。
子供が「空気はどうして見えないの?」とか「犬はどうして4本足なの?」とか訊くから、回答者はどう答えるのか興味しんしんの番組だった。
それに似たり寄ったりの質問が私から出されるので、その答えを出すためにルースさんはイギリスに住むお母さん、お姉さんなど総動員してくれる。

ルースさんが約一ヶ月ほど仕事や旅行で忙しかったので、その間レッスンはお休み。
だから予習する時間はたくさんあった。
一ヶ月も空くから、一気に進んでしまおうと思って、前回のレッスンの後数日は予習にいそしんだ。
そしてすぐにやる気をなくし、まだまだ先の話と決め込んでサボっていたら、すぐに次のレッスンが迫って来る。
このパターンの繰り返し。

今回も数日前から周章てて予習を始めたら、あまりの難しさに音を上げてしまった。
五巻目ともなると作者のローリング女史は、情け容赦なく長い単語と文章と、難しい言い回しを出してくる。
もうすでに、子供向けの読み物ではない。

私の性格の唯一誇れるところは、粘り強さ。
自分が面白いと思って一旦始めたら、途中で投げ出すことは殆どない。
先にルースさんが参ってしまうのではと心配しているけれど、彼女も毎回、私のどんな些細な間違いも許さずちゃんと聴いている。
私の質問に即答できない場合、後で丁寧に調べてメールをしてくれる。
以前習ったアメリカ人の先生は、いい加減に発音してもたいして直されなかった。
あまつさえ質問に答えられなくて「これは自分のホームワークだ」と言って持ち帰った物が、次回に回答があったためしがなかった。
イギリスの習慣などは殆ど分からないらしく、一言「分からない」で済まされたから、やめてしまった。

これを読んだからと言って、なんの役にも立たない。
会話が出来るようになるわけでもない。
ただひたすら面白い。ワクワクする。
ルースさんも一緒にワクワクしてくれる。

中学校の英語の授業も、こういう物を読ませれば良いのではと思う。
面白くて夢中になれば、若い頭脳なら会話も出来るようになると思う。
そのかわり、ハリー・ポッターは魔法界の変な言葉や、ルースさんがとても口に出せないと言う汚い言葉が沢山出てくる。
育ちの良い彼女に私が「これは、うすのろという意味よ」とか教えてあげることもある。

話しはかわりますが・・・
今日レッスンに向かう電車の中に、途中駅から乗ってきたご婦人2人。
「お年は?ご家族は?あら、うちも同じ」などと話しをしているから、サークルかなにかの初対面同士かと思っていた。
1人がすぐに降りてしまうと、もう1人の人が「あの方、76歳で後期高齢者ですって、お若くみえますねえ」と私に話しかけてきた。
「はあ?私見ていませんでしたから」と答えると、私の口調に不快さが表れていたらしく、鼻白んで話しをやめてくれた。
なんでこんな見ず知らずの者に他人のプライバシーを話すのかと、非常に憤慨した。
こんなに見知らぬ人に平気で話しかけるところを見ると、その2人も全く見知らぬ同士だったのかも知れない。
(たぶん)駅のホームで話しかけて、根掘り葉掘り聞き出して、それを他人に話す、その神経がたまらなくイヤだった。
あるいは「あの方お若く見えますねえ」と言われ「そうですね」とでも答えたら「私はいくつくらいに見えます?」なんて言ったかも知れない。
惜しかった!
そう訊かれたら「80代ですか?お元気ですね」と言ってあげたのに。

私の歳を訊いて欲しかった。
「30歳の誕生日は過ぎました」と答えたら、どんな顔するかしら。
服装だけは若造りなので。

















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